Zenfone 11 UltraではAmazon Music HDがfs96kHzで再生できない?

この10年ほどずっとスマホはSONYのXperiaを使っていたため、それが当たり前と思っていたことが、Zenfone 11 Ultraで出来ない?

何かというと、普段SONYのLDAC対応のポータブルスピーカーでお風呂で音楽を聞いているのですが、Amazon Music HDでハイレゾ音源を再生した時、「Ultra HD」で例えばfs96kHzの音源であっても、スマホ側が最大fs48kHzとなってしまうことです。

fs96kHz音源もデバイス側で48kHzにダウンコンバートされてしまう

調べると、AndroidはOS側で音声をミキシングして再生させる際にSRC(サンプリングレートコンバーター)でfs48kHzに変換してしまうようなのです。
何だか昔のWindowsみたいだな…。今でこそWindows10や11はWASAPI排他モードにより、OSのオーディオミキサーを通さずにオーディオ再生が可能になりましたが、昔はASIOなどを使わない限り、必ずOSのオーディオミキサーを通していたため変換処理が入り、ビットパーフェクトに再生できないという問題がありました。
このあたりが、プロミュージシャンがそういった処理を昔からしないMacを使ってきた理由でもありますが、今のWindowsはカラープロファイルも含め、そういった問題点は改善しつつありますね。

それがまさか、Androidでもそんなことを行っているとは…。
実はAndroid端末でも、一部メーカーの製品は、こうしたSRCを通さないで再生できるものがあり、今まで私が使っていたSONYのXperiaがまさにそうなんですね。他にもOPPOなど一部メーカーもそうみたいですし、AmazonのFire HDもSRCを持たないそうです。
8年前のXperia ZXからBluetoothのLDACコーデックに対応し、ハイレゾ音源をワイヤレスでも当たり前に再生できていたため、それが当たり前と思っていました…。盲点でしたね。
そういやXperiaに拘っていた理由はオーディオサポートの良さだったというのを思い出しました。

ところで、Android 14では、OSレベルでついにSRC回避が出来るようになった(排他モードに対応)…そうなのですが、どうも調べていくと、あくまでそれはOS側で対応できるようになったにすぎず、しかもUSBオーディオでの話のようです。
SONYのXperiaは昔からそう言った部分をメーカーとして拘って対応してきたわけで、そこはさすが老舗オーディオメーカーだけありますね。

Amazon Music HDは、XperiaではLDAC接続で最大24bit fs96kHzのUltra HD音源を再生できていたので、恐らくアプリレベルではfs96kHz再生は問題ないでしょう。
つまり、スマホメーカーがAndroid OSのSRC機能を有効にするかしないか、なんでしょうね。

さらに調べると、Zenfone 9でUltra HD音源でfs96kHz再生できていることが分かりました。
どうやら「開発者向けオプションの使用」から、Bluetoothのサンプルレートを変更できるようです。

開発者向けオプションを開いてみる

まずは、設定から「システム」を開き、「デバイス情報」を開きます。

システム→デバイス情報を開く

「デバイス情報」の下にある「ソフトウェア情報」を開きます。

デバイス情報→ソフトウェア情報を開く

「ソフトウェア情報」の下にある「ビルド番号」を7回連打する。

ソフトウェア情報下のビルド番号を7回連打する

すると「システム」の項目に「開発者向けオプション」が表示されるようになります。

システムに開発者向けオプションが表示される

ここで、LDAC対応のBluetoothスピーカーとペアリングさせます。
ペアリングさせた状態で「開発者向けオプション」を開いてずっと下の方までスクロールすると、Bluetoothオーディオ関連の設定項目が出てきます。

Bluetoothオーディオ関連の表示が出てくる

ただ、もうこの時点で「Bluetooth オーディオ サンプルレート」はfs96kHzに設定されているんですよね。

既に96kHzに設定されている

つまり、LDACの通信自体はfs96kHzになっているものの、Amazon Music HDのストリーミング再生では、Android OS側でSRC(サンプリングレートコンバーター)を通してしまうことに変わりはないわけで、いくらBluetooth側の設定を変えたところで、その前段階でfs48kHzに変換されているので意味がないということか…

XperiaではAmazon Music HDのストリーミングでもfs96kHzまで対応できていることを考えると、ここはもうZenfone側で対応してもらわないことにはどうしようもないのかな…

Zenfone 11 UltraでAmazon Music HDをfs96kHz再生するにはダウンロードするしかない

Amazon Music HDには、ストリーミングだけでなくダウンロード機能もあります。よく聞く楽曲ならダウンロードするのも一考です。
そしてダウンロードした状態でAmazon Music HDを再生すると、LDAC接続時にもちゃんとfs96kHzで再生できるんですね。

ダウンロードした楽曲ならBluetooth LDAC再生でfs96kHzにも対応する

この他、Zenfoneに取り込んだハイレゾ音源なら、LDACによるfs96kHz再生に対応するようです(ここはまだ未確認)。
最近屋外でスマホ経由で音楽を聞く機会があまりないので、あまり気にはならないものの、音楽もガンガン聞く人なら、やっぱりXperia一択なのかなと思った次第。


Xperia 1 VI、やっぱりいい値段しますよね。ただ、やっぱりいいですね。オーディオもカメラも。

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Zenfone 11 Ultraは現時点でAntutu Benchmarkでトップクラスの実力。さすがにストレスなく使えますね。自分の使い方だとゲームはしないのでちょっと過剰スペックかもsれないけど、アプリを多く立ち上げるのでメモリを多く使っていて、8GBでは不足だったようです。16GBなら不満ないですね。