嫁車エスティマCVTF交換&オイルパン洗浄・ストレーナ交換した

14年目を迎えた嫁車エスティマ、走行距離は102,000kmを超えました。
CVFTを前回交換したのは2017年8月、距離は65,000km手前でした。あれから5年近く経過し、距離も10万キロを超えたので、そろそろ2回目の交換を行うことにしました。
前回は、CVFTのトルコン太郎による圧送交換のみで、CVTFはWAKO’Sを使用し、この時は交換後の効果は絶大で、とにかくトルクが抜けた感じがなくなり、しっかりとパワーを伝達できるようになった印象でした。
今回は、10万キロ超えのため、更にオイルパンを外してストレーナ交換、オイルパン洗浄をしてもらうことにしました。費用は10万円を超えますが、長く乗るためには必要な整備です。このあたり、MT車と違って、オートマ車は金がかかりますね。もっとも、BEVの時代になれば、この手の整備もなくなるわけですが。

依頼したのはこのお店で、トルコン太郎で検索すると上位に出てきますね。
なんでもトルコン太郎を導入したのがここ4年位だそうです。自分が最初にトルコン太郎で検索したときには、まだ導入しているお店が少なかったのですが、最近増えてきていますね。

施工後の説明も非常に丁寧で、たくさんの写真を撮って作業状況を説明してくれた上に、写真データもお持ち帰りできました。写真の枚数が多いので、ごく一部を掲載します。写真は車屋さんが撮影したものです。

エラーコードの確認

交換作業に入る前に、CAN(Controller Area Network)からエラーコードの確認をします。この段階でトランスミッションなどにエラーが発生していると、まずはその修理を行わなければならないそうです。

問題ないそうです。「ボディー」が2となっていて、過去のエラーコードが表示されていますが、これらはあくまで過去のコードなので、現状は問題ないそうです。

CVTオイルパンを取り外し洗浄

ジャッキアップして、CVTFを抜き、オイルパンを外します。ストレーナを取り外して内部洗浄します。
ソレノイドとかはオイルに浸っているのですね。

まず現状のCVTFの汚れ具合。

前回から5年37,000kmなので、黒くはなっているけど、現状のオイルが通っているトルコン太郎のクリーナーモニター側オイルフィルタがうっすら見えています。これが10万キロ無交換だと、真っ黒なんだそうです。つまり、現時点での状態は悪くはないそうです。これは、前回交換でWAKO’SのCVTFを使ってトルコン太郎で交換したからでしょうとのこと。

オイルパン洗浄、前回交換からまだ4万キロ行かない程度なので、わりかしきれいな状態のようですが、それでも黒いスラッジがついているのが確認できます。

オイルパン内部に取り付けられたマグネットには、真っ黒な摩耗粉がびっしり着いていました。これらは交換し、オイルパンを洗浄します。

トルコン太郎でCVTF交換作業

洗浄したオイルパンを取り付けたら、トルコン太郎を取り付け、洗浄用の一番価格の安い、純正と同等のアイシンCVTFを入れます。エスティマの場合、4.5Lとのことで、プラス1L多く入れた後に、プレ洗浄を行います。


トルコン太郎には洗浄用のアイシンのCVTFを10L使用し、これでプレ洗浄を行います。オイル経路内に溜まったスラッジが流れ出しますが、このトルコン太郎のフィルタを通すことで、スラッジはCVTに戻ることなく洗浄されていく仕組みです。古いオイルは廃油モニターを通じて回収されます。このプレ洗浄でも、循環したオイルは真っ黒にならない程度だったので、汚れはさほど多くはないようです。これも、5年前にWAKO’SのCVTFを使用しているため、純正CVTFより劣化が少ないからだそうです。真っ黒で汚れが多い場合は、何度か交換作業を繰り返します(その分CVTFを使うのでお金もかかります)。

大方のスラッジが取り切れたら、本命のCVTFである、WAKO’SのプレミアムSをトルコン太郎につなぎ、圧送循環させます。
この循環で、CVTの中のオイルはWAKO’Sに入れ替わりつつ、更に循環させてスラッジを除去します。こちらもオイルを10L使用します。これがお金のかかる部分なわけですが、確実に洗浄できる方法なんですね。プレ洗浄でもだいぶきれいになりましたが、本命のWAKO’Sを入れて循環させると、更に中央のクリーナーモニターのオイルがきれいになっていくのがわかります。
最終的には、新油と内部オイルの状態がほぼ同じくらいになるまでに洗浄されました。

最後にトルコン太郎を取り外し、更にオイルを1L追加。一度CVTを冷風機で強制冷却後、エンジンを掛けてオイルを循環させ、油温35℃まで上げた後に、オーバーフローバルブを開けて、余分な量のCVTFを排出し、作業完了となります。(CVTFは30~40℃の状態でオイル量を調整する)

最後にセンサ類の初期化をして完了

最後に、CVTに関連するセンサの初期化を行います。メーカー整備書では、CVT本体やECUの交換を行わない、CVTF交換時には特に初期化は指定されていないようですが、新油となっていることから、初期化は行っているとのことでした。
非常に手間のかかる作業ですが、9時過ぎに預けて、15時半には作業終了だったので、休憩時間を挟んで6時間程度で作業完了のようです。

CVTF新旧の状態

元々WAKO’SのCVTFを使っていたのと、前回交換からの走行距離は4万キロ行っていないためか汚れが酷くはなかったので、交換後の差は体感しにくいかもしれません、馴染むのに1000km程度は走る必要があるとの話でしたが、さてファーストインプレッションは?

劇的ではないが体感はできる変化

まずクルマの動きが滑らかになりました。WAKO’SのCVTFは耐久性がかなり高いとの話でしたが、それでも交換後はトルク感が増しています。クルマのギクシャクが減って、滑らかになっています。
今回、CVTのECUも初期化したので、学習にはそれなりの距離を走る必要はありますが、交換後300km走って、交換による効果は体感できました。やる価値はありますし、もし10万キロ無交換だとしたら、劇的に変化するはずです。
これまでATFやCVTFを未交換であれば、是非交換をおすすめします。MT車は基本MTF交換のみで問題ないですが、ATやCVTは内部が迷路のように経路が細くなっていて、構造的にスラッジが溜まりやすいですから。