どうやら以前の撮影の際に紛失してしまったらしいAI AF-S TELECONVERTER TC-14EII。シクシク?
望遠レンズのAF-S 600mmやAF-S 70-200mmに必要なテレコンであることから、光学系が一新されたIII型を、中古ですが買ってみました。
■TC-14EIIIではDタイプのAF-S/AF-Iレンズが使えなくなった
NikonのAFテレコン初代のAI AF-I TELECONVERTERのTC-14E、2代目のAI AF-S TELECONVERTER TC-14EIIは、どちらも光学系は同じ5群5枚で、外装の仕上げが異なるのみです。
AF-S TELECONVERTER TC-14E III(以下III型)では、Dタイプレンズが使用できなくなりました。II型までにあったAIガイド(Nikonの絞りリングの絞り値をボディ側に機械伝達する機構)が省略され、レンズ側の最小絞りが伝達できないためでしょう。
元々、NikonのAF-I/AF-S TELECONVERTERは、レンズの絞りリングでしか絞り値をボディ側に伝達できない、F4シリーズやF90/F90Xシリーズのようなカメラも考慮した設計となっていました。
絞りの位置を機械的に伝達するAIガイドが残されていたわけですが、1996年のF5以降に登場したボディは、ボディ側のコマンドダイヤルで絞りを設定できるため、21世紀になり登場したレンズは、ほぼ全てが絞りリングのないGタイプやEタイプ(電磁絞り)になりました。
また、TC-14Eと組み合わせるべき望遠レンズも、最後に発売されたDタイプのAI AF-S Nikkor ED 300mm F2.8D II(IF) (2001年3月)より後のレンズは、全てがGタイプかEタイプとなり、現状ではAIガイドを使うことはほとんどなったことから、バッサリとDタイプの望遠レンズの互換性を切ってしまったのがTC-14EIIIです。
当方も既に、Dタイプの望遠レンズは所有していないので、実質的に問題ないですね。
AIガイドを省略したため、名称もAI AF-Sから”AI”を取った、AF-S TELECONVERTERになっています。
■工学系はII型から一新
TC-14EIIIでは、II型までの5群5枚の工学系から、新しい4群7枚の光学系に更新されています。
さらにレンズ表面にフッ素コートを施すことで、汚れが付きづらく拭き取りやすくなっています。
光学系が一新されたことで、従来とどう変化したか、今後実写で試したいと思います。同じ条件で比較できないのは残念ですが。
テレコンは、テレコン自体の光学系性能と、マスターレンズの光学性能両方が作用するため、一概に評価はできませんが、1.4倍なので、無理なく伸ばせます。
旧II型でも、劣化は少なく実用でした。さすがにTC-20EIIIのように2倍テレコンになると、やはり画質の劣化は感じます。
というわけで、実写で試したら、また報告します。
今度はなくさないよう、気をつけて管理しないとね。