先々週千葉は館山に行った際に買ってきたお酒です。
発芽玄米酒、だそうです。
千葉はあまりお酒どころ、というイメージではないですよね。関東圏でも埼玉や群馬は名酒が多くありますが、千葉はちょっと少ない気はします。
それでも、「五人娘」は千葉では名の通ったブランドですね。その中でも、ひときわ個性を放つのが、この発芽玄米酒です。
「開栓注意・横倒厳禁」のラベルもあり、吹き出し系のお酒です。しっかり冷蔵して冷やした状態での開栓が求められています。
精米していないお米、つまり玄米を使うため、精米歩合100%(つまり米を削っていないということ)です。酒税法上、米を使わないと「清酒」ではなく「その他の醸造酒」となりますが、玄米ってどうなんでしょうね? 濾していないどぶろくなどは通称「濁酒」ですが、「濁酒」も「その他の醸造酒」となるため、似たような感じでしょうか?
玄米は、HPには書かれていませんが、とある酒屋のHPにはコシヒカリとありました。
アルコール度数は12%と、一般的な日本酒よりやや低めです。
本当に開栓注意! とにかくガスが出続けます
回転式の栓を慎重に回していくと、ほんの僅か開けただけで一気にガスが噴出! これはいまだかつてない活性度合いだ! 新政の天蛙(あまがえる)ほどではないにしろ(あれは相当吹くらしい)、とにかく活性が止まらない! 少し開けては締め、の繰り返しです。
開栓には20分を要しました。10分経過してもなお、上の写真のように少し開くだけで吹き出してきます。すごいわ。
活性具合も、生産時期によって異なり、味もつど変わるとのことです。今回のものは、かなり活性度合いは高かったのではないかな?
20分経過して、ようやく完全に開栓しても吹き出さず落ち着きました。それでも注ぐと、コーラかのようにシュワシュワと泡立ちます。
米の粒子が沈殿していますが、米粒ではなくもっと細かい状態です。
上立ち香は独特で、ラベルに書いてあったように、糠漬けのようなやや酸っぱい系の香りです。
口に含むと、酸味と独特の苦味、旨味で、確かに糠漬けっぽい風味もあり、力強い味わいとともに、甘みは控えめです。かと言って、ガツンと辛い系でもないので、不思議な味わいです。
好き嫌いは分かれそうです。日本酒と思って飲むと面食らうでしょうね。しかしこれは古代のお酒に近いのではないかな、という荒々しさと力強さを持っています。
開栓3日程度で、酸味が少し落ち着きますが、依然力強いです。そして何故か癖になります。不思議な味わいです。生産ロットでの味の変化も大きいようなので、また千葉に行った際には買ってみたいお酒です。