【大利根酒造】左大臣 純米酒 米(八十八) 無濾過生原酒

群馬旅行で仕入れたお酒、まずは大利根酒造で購入した生酒から開栓しました。

【大利根酒造】左大臣 純米酒 米(八十八) 無濾過生原酒

左大臣の「米」。ですがラベルは「八十八」となっています。これで「米」と読んでいるようですが、実はこの「八十八」はこのお酒の精米歩合88%を意味します。
このお酒の特徴である、扁平精米で米をほとんど削らずに作ったお酒です。

このお酒、最初に買ったのは、初めて群馬にスキー旅行に行った7年ほど前のこと。当時はまだ精米歩合88%を売りにする日本酒を買ったことがなくて、珍しがって買った思い出が。当時は「八十八」として紹介していました。「米」が正しいです。当時はこのブランドは出たばかりだったようですね。

【大利根酒造】左大臣 純米酒 米(八十八) 無濾過生原酒

最近は「風の森」の807シリーズや「シン・ツチダ」のように、あえて米をあまり磨かずに、その複雑味を売りにしたお酒も多く出ていますね。
通常、日本酒の酒米は精米して多く削れば吟醸(精米歩合60%以下)→大吟醸(精米歩合50%以下)といったようにスッキリした味わいになることが多い(実際の味は必ずしもそうではないけど)のですが、あえて削らないという大吟醸とは正反対のお酒も最近美味しいものが多いのは、米の品質が向上したのと、扁平精米のように精米技術の向上があるのでしょうね。

酒米は群馬県産「あさひの夢」、酵母は「ぐんまKAZE2号」、この組合せは「左大臣」で多く使われているようです。
アルコール度数は14度とやや低め、日本酒度は+10で辛口、酸度は1.3とほどほど。日本酒度は仕込みロットで結構変わるようで、甘口のときもあれば今回のようにかなり辛口でなときもあるようです。

一般的なほんのり薄黄色のお酒

生酒故に要冷蔵。まずは冷えた状態で。
上立ち香は芳醇な果実系。口に含むと、あ、バナナジューズだ。それもまだちょっと青みがかった若いバナナだね。芳醇な甘みもありますが、苦味もそこそこ多め。そして後味はやや辛めです。ただアルコール度数がやや低めなので、ガツンと強めのアタックがくる辛さではなく、程よい辛さ。日本酒度+10から想像するよりは辛くは感じませんね。

温度が上がると、芳醇な甘みと酸味が膨らみ、バランスが良くなりました。生酒で要冷蔵なので、冷酒がオススメ、というわけではなさそうです。断然、温度が上がったほうがバランスが良いですね。
燗で飲んでみるのも良いかも。次回試してみたいと思います。


今どき一升瓶で2千円台でちゃんとした日本酒はなかなかないです。四合瓶(720ml)もありますが、ぜひ一升瓶で。

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【群馬】酒蔵めぐりをした

週末の群馬旅行2日目は、3つの酒蔵を巡ってきました。

永井酒造

「水芭蕉」ブランドでおなじみ、関東圏ではスーパーマーケットのヤオコーでもよく置いている永井酒造です。
おしゃれなカフェも併設していますが、現在休止中のようです

有料試飲あり。ドライバーのYamaroにかわり、妻が試飲してお酒をチョイス。一見冷蔵庫に展示しているので生鮭が多いと思いきや、冷蔵庫は販売スペースとして明かり以外は通電させていないそうで、多くは火入れ酒で常温保存できるので、お土産として持ち帰りやすいですね。

土田酒造

「誉国光(ほまれこっこう」が定番ですが、近年は「シン・ツチダ」も人気の土田酒造。その酒の多くを生酛造り(天然の酵母を取り込む昔ながらの製法)としているのが特徴です。木桶仕込みにも取り組んでいます。
ここは駐車場が広いため、観光バスも訪れる人気の酒造。酒粕や酒を使ったソフトクリームもあります。

せっかくなので、ここでしか買えない研究醸造などを購入。とにかくこの酒造は実験的な取り組みが多いので、日本酒ファンはぜひ一度訪れてみてくださいね。

大利根酒造

「左大臣」ブランドの大利根酒造は今回初訪問でした。先程の2つの酒造よりは小さな感じですが、取り扱っている酒の種類はなかなか多いですね。

永井酒造と土田酒造では火入れ酒を買ったので、こちらでは生酒を買ってみました。
ということで、最初のレビューは「左大臣」からになるかと思います。1本は吹き出し系(笑)なので、ちょっと楽しみ。

群馬は酒造が多くて楽しいですね。今度は酒蔵めぐり主体で遊びに行こうかな?

【群馬】スキーのあとはペンションにお泊り

週末行ったたんばらスキーパーク、日帰りでも行けなくはないけど、体が持たないのでお泊りです。もちろん他に行きたいところもあるからですが。
近くのペンションに1泊です。

レンタルスキーを麓に返しに行った関係で、ペンションの外観撮れなかったな~。もっとも吹雪いていたので、写真的にもかなり厳しい状況でした。

食事はまあまあかな。家庭料理といった感じでした。漫画に小説など、本がいたるところにあって、本好きなら退屈しない感じでした。

ここのペンションは21時からカクテルタイムとなっていて、お邪魔してカクテルを頂きました。

カクテル飲んだのは何年ぶりだろう? バーに行ってもウイスキーしか飲まないもので(笑) 写真左のウォッカ・ホワイトキュラソー・ライムジューズの「雪国」が、美味しかったです。酸味があるのでさっぱりしていますね。

オーナーさんの猫も警戒しつつちょこんと座っていました(笑

こうやって飲めるのがペンションの醍醐味ですね~

【群馬】2年ぶりにたんばらスキーパークに行ってきた

子どもたちもだんだん大きくなってきて、家族旅行出来るのもだんだん少なくなってくるのかな、と思って2年ぶりにスキー旅行を計画して、群馬県のたんばらスキーパークに行ってきました。

早朝午前4時半に出発、関越自動車道は夜明け前も割りと交通量が多く、それでも流石にこの時間は渋滞なく沼田ICで降りました。
2年前よりは雪は少ないのかな? 前回は1月後半、今回は3月というのもあるかもしれませんが、2月までは暖冬の影響で雪がさらに少なかったようですし。

途中でスキー・ボードをレンタルして、たんばらスキーパークに向かいましたが…

少し上がると景色が別世界。真冬の北海道と変わらないし、吹雪いていました😅
途中、道路の除雪が入るまでは、2駆の車は待機所で待っていて、とたんばらスキーパークのスタッフから声かけがあり、30分ほど待機。どうやらかなりの降雪量で、スタックする車も出ているとのこと。チェーン装着じゃないと厳しいということでした。たんばらスキーパークは麓の方で無料でタイヤチェーン貸出を行っているので、借りてくればよかったなと思いつつ、7時すぎに除雪が終わったとのことで、「なるべく停まらずに上がってください」とのアドバイスのもと、たんばらスキーパークに向かいました。

そして何とかたどり着きました…。スタッドレスのBRIDGESTONE BLIZZAK VRX3、3シーズン目でしたが、しっかり雪道でグリップしてくれました。危なげなく上がれました。いや~大したタイヤですわ。

そして到着したものの、たんばらスキーパーク周辺は吹雪…。

まさに冬山。どんどん積もる雪(汗)。北海道じゃん…

午前中は子どもたちをスクールに入れました。これで親はゆっくり滑れますね。
妻はボード、Yamaroはスキーです。
たんばらスキーパークは傾斜がさほど大きくない場所が殆どで、初中級者向きですね。加えて山奥なので雪質も関東圏のスキー場としてはかなりよく、パウダースノーでした。
上級者には若干物足りないかもしれませんが、初中級者や家族連れには良い所です。

子どもたちは2回目でしたが、去年行けなかったので、初心者コースに入れました。

スクールで教わっているところも見れました。最初はストック無しで滑るんですね。

午後は家族で滑りました。子どもたちはまだボーゲンで真っ直ぐ滑るだけだったけど、ちゃんと上達してます。さすが覚えるのが早いね。
当初の天気予報は午後には晴れるはずだったのですが、結局リフトが終了する午後4時までずっと雪が降っていました。

どうやらたんばらスキーパークは、この日今シーズンで一番の降雪量だったらしいです。あれだけ降り続けばそうだよね。

その後、家族をこの日泊まるペンションに送り届けて、麓にレンタルスキーを返却してきましたが、雪が降り続けていたので、一旦麓下りてまた車で登ってこれるか心配でしたが、そこは何とか。BLIZZAK VRX3がしっかり食いついてくれました。

日帰りは流石にきついかなぁ…ってことでペンションに1泊です。続く…


たまたま今シーズン最高の降雪量の日だったので、チェーンがあるとより安心ですが、まず基本はスタッドレスタイヤ、BLIZZAK VRX3本当に良いです。
※私、BLIZZAK VRX3アンバサダーです、ってことで宣伝(笑
↓エスティマ用(ホンダのオデッセイにも合うかな)のサイズです。乾燥路面でもグニャグニャ感なく、高速道路も法定速度で何ら問題なく走れますよ。

ニッコールは電気映画の夢を見るか?

昨日仕事を終えてスマホを観てみたら、こんなニュースが出ていて度肝を抜かれました!

なんと、あのNikonが、シネカメラ(映画・動画撮影用の業務用カメラ)で有名なRED.com,LLCを子会社化したというニュースです。

RED.com,LLCの8Kシネカメラ

シネカメラで有名なREDは、2022年5月にNikonに対して、Nikon Z 9に搭載されているRAWの圧縮技術がREDの特許を侵害しているとして控訴を起こしていました

しかしこの控訴に対してNikonは闘う姿勢を見せていました。

そして2023年4月、REDは控訴を取り下げ、この争いは終了しました。

さらにその1ヶ月後には、Nikonがシネレンズ(シネマカメラ用レンズ)を検討しているという記事が。

この流れを観ていくと、NikonはREDの控訴から闘う姿勢を見せたものの、その後お互いが歩み寄って協議し、和解からの協同へと繋がっていったのかなと想像します。
Nikonはかつて8mmムービーカメラ(8mmビデオではなく8mmフィルムを使うカメラ)とそのカメラ用にCine-NIKKORを販売していました
また業務用ビデオカメラ用のレンズも作っていましたが、それらの事業は終了し、現在業務用のビデオカメラのレンズと言えばCanonやFUJINON(Fujifilm)といった具合ですし、シネカメラについてはNikon以外の各カメラメーカー、レンズメーカーが参入しています。

シネカメラのレンズは基本的にマニュアルなので、多くのメーカーが参入しやすいというのはあるかと思いますが、REDの場合はCanonのRFマウントのシネカメラも販売しています。
今回の子会社化により、この流れがどうなるか、Zマウントのシネカメラも作るのか、あるいはそのままRFマウントを採用し続けるのか、注目ですね

ただ流れを受けて、SNS上では、Canon RFマウントの情報がREDを通じてNikonに漏れるのではないか、との話も出ていましたが、これについてはライバルのNikonもその他の会社も、既に解析は行っているはずです。CanonもREDにRFマウントの技術提携をするにあたっては、当然機密保持契約を結んでいると思われ、NikonがREDを子会社化したからと言って、その機密部分の情報が流れることはないでしょうし、CanonもRFマウントの情報や能力すべての情報をREDに開示しているわけでもないと思います。

ニコンミュージアムの企画展、「ニコンF2誕生50周年と知られざるシネ・ニッコール」より(2021年9月)

それにしても、昨日の敵は今日の味方、ではないですけど、まさか控訴された相手の会社を子会社化するとは、なかなかの快進撃ですね。
REDのシネカメラの領域と、現在のNikonの一眼カメラの領域は別物ではあるけれど、これによりよりNikonのカメラの動画への親和性や機能性がより向上すれば良いなと思います。
民生用のカメラ、特に最近はNikon Z 9やZ 8のようにRAW動画をカメラ内で記録できるカメラも出てきて、業務用の高価なカメラと併用して民生用の安価なカメラ(あくまでも相対的にみた価格)も使われるようになっています。

いずれCINE-NIKKORが復活する日も近い!?

20年前に撮ったモノクロは今見るといいな

今から20年前に撮影。もうどこで撮ったかは忘れてしまったけど、当時住んでいた山梨県内だったとは思う。

フィルムはNEOPAN 100 PRESTOだったと思う。20年前にスキャンしたデータだけど、今見てもなかなか画質は良いな。
適度に粒状感あるのってやっぱりいいな。でもデジタル写真に後から加工で付与したような粒状感は何か違う。

片ボケしているのがわかる。この当時使っていたAF Nikkor 24mm f/2.8Dで撮影。後に手放したレンズだけど、片ボケしていなければ、まだ持っていたかも。
3枚目は左下のデータ欠損している。当時のPhotoshop形式で保存していたけど、こういうのってあるのね。

またスキャンし直したいけど、時間がないな。

【五十嵐酒造】天覧山 純米吟醸生原酒 立春朝搾り

日本名門酒会に加盟する蔵元が、毎年立春の朝に絞ったお酒を販売しているのが、立春朝搾りです。早朝に絞ってその日のうちに瓶詰め出荷されます。そのため蔵元にとっても販売店にとっても一大イベントです。
今年も43の蔵元が販売したようですが、私は予約していなかったので、まさかサイボクの売店で手に入るとは思いもよりませんでした(笑)

【五十嵐酒造】天覧山 純米吟醸生原酒 立春朝搾り

しかも「天覧山」「五十嵐」でおなじみ、埼玉の五十嵐酒造の立春朝搾りがですよ! サイボクの売店最後の1本でした。いやまさか買えるなんてね。

【五十嵐酒造】天覧山 純米吟醸生原酒 立春朝搾り

酒米は「吟ぎんが」を使った精米歩合55%の純米吟醸生原酒です。生酒なので要冷蔵ですね。

わずかに澱がらみ

搾りたての生酒。「天覧山」「五十嵐」はとても香り高いお酒を醸す酒蔵ですが、今回は開栓しただけで、年中鼻炎であまり鼻が良くない自分でもわかるくらいに香りが高い!
上立ち香は華やかな吟醸香。注ぐとわずかに澱がらみ。口に含むと、ふわっと広がる青りんごのような甘みと酸味、香り、そしてフレッシュながら芯のある旨味、いやはや元々フレッシュな酒が多い五十嵐酒造ですが、これはいつもの「五十嵐」ブランドのお酒とはまたちょっと違ったフレッシュさです。

いつも予約を忘れてしまう立春朝搾り、来年はちゃんと予約して買わないとかな~


↓銘柄によってはネットで買えるものも。日本名門酒会加盟店の各銘柄の立春朝搾りをお楽しみください。

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ミニトマトは夏の野菜ではないらしい

ミニトマトって夏野菜のイメージがありますよね。ところがこの記事を読むとそうではないっぽいです。冬から春にかけて、が本来の旬なんだとか。

2022年に買ったミニトマトの末裔が今…

そうなのかわかりませんが、2年前に買ったけど、ベランダで強風で枝が折れて枯れてしまったミニトマトの末裔が、放置していたプランターから勝手に生え始めてたのが去年の秋。温暖化の影響かわかりませんが、何故か秋から冬にかけて成長、ものすごい長さの枝に。

そして正月頃には実が成り始めて、今すっかり赤くなりました。

思い出した時に水をあげたり(比較的乾燥を好むようなのであげすぎ注意)、肥料をあげる程度ですが、実は秋に成長させて冬に実らせるというのが案外良いのか?と思った次第。ただ、今シーズン暖冬で暖かい日が続いたというのもあるでしょうね。

原産地アンデスの「冷涼な気候」「乾燥している」「強い日差し」というのが、この暖冬気味の関東にマッチしたのかもしれませんね。
剪定をしていないので伸び放題なので、そろそろ脇芽を剪定をしようと思いつつ、案外手をかけないほうが良いのかなとも思ったり(笑

息子のサッカー、上手になってきたね

息子のサッカー、光が丘公園での練習だったので、一緒に行って写真もちょこちょこ撮影。
今回はチーム内の練習と試合だったけど、チーム内での試合は結構ボールを回せるようになってきたなぁ。もちろんもっと上手い子に比べると、まだまだ全然お遊びレベルだけど。

途中から曇天になったけど、こういう状況だと時々Nikon Z 9のAFが一周迷うことが。暗いズームレンズとは言え、日中の明るさ程度ならもう少し食らいついてほしいな。
とは言え、3DトラッキングのAFはこうした撮影では楽でいいです。横切りへの食いつきは鈍感側に設定しているのだけど、もっと鈍感であってほしいことも。
それでも被写体の動きをスムーズからランダムに設定し直してみたら、だいぶ良くなりました。そろそろ飛行機とは別に、サッカー用のカスタムセッティングをしないとですね。


↓何だかんだで良い望遠ズームレンズですよ。AFも速いし、Nikon Zマウントの最適解でしょうね。

Velbon カーボン三脚 4段 カルマーニュ N743 MTを導入

三脚は何本か持っていますが、スチル用で最も古いSLIKの初代カーボン三脚PRO 803 CF、雲台が古臭い3Wayでこれに合う自由雲台を探していたけど、案外ないんですよね、小型で操作性は良くて程よい価格のもの。
大型三脚はビデオ用で買ったManfrottoのカーボン三脚536があり、高さが必要あるいは重量のある機材用はそちらを使えばよいし、ベランダフォトは重量のあるSLIK Professional-II LEを継続使用するとして、気軽に持ち出しやすい軽量な三脚は長年使っているSLIK PRO 803CFのみ。ただ初期のカーボン三脚なのか、剛性感はもう一歩のところも。
使用頻度や用途を考えると、GITZOの4型や5型のような剛性と軽量さを兼ね備えたカーボン三脚はもったいないため(本当は欲しいけど)、比較的手ごろな価格のカーボン三脚と自由雲台のセットを物色していました。
ここのところ三脚では国内勢は元気がなく、中華三脚がずいぶん種類が増えてきて洗練しているし、価格もこなれているんですよね。
とは言え、最近は中華三脚も物が良くなった分値段も上がってきました。結局良いものを作ろうとすると、値段が上がるのは仕方ない。中国もかつてほど人件費は安くないですし、出だしに安く出して、後から値段を上げていくのは彼らの常套句ですからね。

そんな中でふと目に留まったのが、国内勢であるVelbonのカルマーニュ N743 MTです。


見た目がこれまでの野暮ったいデザインではなく、最近のLeofotoあたりの中華カーボン三脚に似たデザインです。Velbonは国産三脚メーカーの老舗でしたが、2020年にハクバに事業譲渡してベルボン株式会社は消滅したため、現在のVelbonブランドの三脚の企画開発はハクバが行っていますが、恐らく開発の一部は中国に委託しているのかな?と思わせるデザインです。ベルボンは台湾や中国に工場を持っていたため(それらが現在どうなっているかは不明)、もしかしたらデザインなどの開発も過去のベルボンの工場が行っている? 真偽は不明ですが。
見た目は野暮ったさがなく、最近の三脚らしく洗練されています。LeofotoがGITZORRS(Really Right Stuff)よく研究した、というか結構パクっているのですが、そのLeofotoなどを含めて研究して開発されたような印象を、このカルマーニュ N743 MT(ほかにサイズ違いでN643, N543 MTもある)からは感じました。
まあ、どことなく既視感のあるデザインではあります。

そして、自由雲台付きです。こちらは型番QHD-V40が振られているものの、現状では単品販売はないとのことでした(CP+でも確認済み)。
この雲台も、Leofoto、というかRRS辺りを研究したような印象です。耐荷重は7kg(脚だけでは22kg)、用途としては70-200mmや180-600mmを取り付けたカメラ用と考えれば問題ないでしょう。

ただ、驚くほどレビューが少ないんですよ、この三脚。価格コムには3件あるのみ。
うーん、国内ブランドのVelbonですよ! 完全に中華三脚に負けてしまっていますよね…。SLIKも相変わらずデザインが野暮ったいし。ということで、購入してみました。

箱はやたら小さくて、本当に三脚入っているのかと思うくらい

●最大径32.5mmの4段カーボン脚

クラス的には、GITZOの3型に匹敵する最大径32.5mmの4段カーボンです。
脚の最大荷重は22kgで、GITZOの3型GT3543LSの28kgより若干劣るものの、概ねフルサイズ機のスチルカメラ+超望遠レンズで想定される重量は問題なさそうですが、元々最大荷重は静止荷重で、レンズを雲台で傾けた際などの重心移動も加味すると、このクラスの三脚であれば、せいぜい150-600mmクラスの望遠ズームや300mm f/2.8クラスまでのレンズに留めたほうが安全とは思います。

付属の自由雲台、QHD-V40は耐荷重7kgに設定されていて、トルク調整つまみ(フリクションコントロール)も搭載されています。
滑らかさも申し分ないですね。CP+で聞いたところ、雲台のボールは完全な球体ではないため、傾きが大きくなるほどフリクションも大きくなり、カクンと急に角度が付きにくいような設計とのこと。
この雲台自体は単品売りしていませんが、フルサイズ機+70-200mm f/2.8程度の組合せであれば問題なさそうです。
さすがに、「フルサイズ一眼レフ+大口径望遠レンズにも余裕で対応できる脚径32.5mmタイプ」と謳ってはいるものの雲台自体はそこまでの余裕はないでしょう。そもそも自由雲台に大型の大口径望遠レンズはリスクが大きいので、望遠レンズを使うならジンバル雲台やビデオ雲台のほうがよさそうですし、そういう使い方をするつもりは毛頭ありません。その用途は手持ちのManfrotto 536を使います。

●とてもコンパクト

製品の箱自体がコンパクトでびっくりですが、実際にSLIK PRO 803CFと比較してみると…

SLIK PRO 803 CF(上)の三脚バッグと比較してVelbon カルマーニュ743 MTの三脚バッグはサイズ感が1/3以下!

三脚バッグがまずコンパクト。サイズ感は同じ三脚のはずですが、ここまで三脚バッグのサイズに差があると、さらに気軽に持ち出せる感じですね。
ちなみに、足の太さはSLIKが27mmに対してVelbonは32.5mmなので、クラスとしてはVelbonが上(当然剛性も上回ります)なのに、逆にコンパクトなのです。やはり同じカーボン三脚とは言え、20年以上の差は感じますね。

脚を最大に伸ばすとむしろコンパクトだったVelbon(右)のほうが若干高さはある

コンパクトなのに、SLIKより少し高さがあります。ちょうどアイレベルより少し低いくらいでカメラを構えられるので(Yamaroの身長は173cm)、このくらいの高さって使いやすいんですよね。
アルカスイス互換の自由雲台で、使い勝手も良くなりますね。

●実際にカメラ+レンズを載せてみた

ここでは、重量がそれなりにあるNikon Z 9 + NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRを取り付けてみました。この組み合わせで概ね3.5kg程度です。

トルク調整して動かしてみた限り、上級の自由雲台ほどではないにしろ、割とスムーズに動かすことが出来ました。というか思ったよりもずっとスムーズです。なかなか良いですね。

実際にこの三脚を持ち出すケースは室内物撮り、屋内ならBRONICA S2と共に使うことになりそうです。


今回、ハクバからアウトレット品を購入しました。箱や製品にスレや汚れがあるかも、都の事でアウトレットですが、届いた製品は全く問題なし。箱も脚も傷や汚れは確認できませんでした。コスパはかなり良いと思います。
そのうちフィールドでのレビューもしてみたいと思います。

アサブロから移転して、2020年よりこちらをメインとします