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嫁車にFire TV Stickを導入してみた

15年目の嫁車エスティマにせっかく新しめのサイバーナビを導入したので、家で余っているFire TV Stickを入れてみることに。
本当はナビ交換時に施工したかったけど、HDMIケーブル、ナビ側の端子がTypeDだったので、注文して改めてナビを外して取付しました。

端子自体が奥にあるので、コネクタの周辺の大きさによってはナビの筐体に干渉します。というか干渉しましたが(笑)無理やり突っ込んで何とか挿せました。
タイラップで固定して外れないようにとの指示が取説にあったので、しっかりタイラップで留めました。

HDMI中継コネクタ経由でFire TV Stickを取付け

HDMIケーブルはインパネ内部を通して、化粧蓋を開けて取り出ししました。HDMIケーブルは端子がオスなので、オス同士を繋ぐためにHDMI中継コネクタを経由しています。
この中継は単なるパッシブの中継器なので、場合によってはうまく接続できないことがあり不安でしたが…

Fire TV Stick無事起動しました

良かった。ちゃんと使えるようです。Fire TV StickはWi-Fi接続なので、スマホからテザリングで接続します。回線速度が状況によってやや不安定ですが、使うのは動画ではなく…

Amazon Prime Musicを使いたかったんですよ

目的はAmazon Prime Musicでした。せっかく非圧縮音源を再生できるPrime Musicを、Bluetoothで飛ばすのではなくネイティブに再生したかったから、HDMI接続です。
ちゃんとハイレゾ音源は【ULTRA HD】の表示が出ています。
ただ接続したFire TV Stickの世代が古く、動作が遅いし、何より一度エンジンを切ってまた接続すると、Fire TV Stickの起動からPrime Musicアプリの起動、音楽を選択…とこの工程を踏むのが面倒です。結局スマホをHDMI接続するほうが手っ取り早いという結論かな。


こちらのHDMIケーブルと中継アダプタを使用しました。

【来福酒造】来福 純米吟醸 山田錦

百里基地撮影の帰りに酒を買うシリーズ、何がシリーズだよ! ということで、寄ってきました。

いい酒が揃っている大山酒店

で、買ってきましたお酒がこちら。

【来福酒造】来福 純米吟醸 山田錦

花酵母を使っている来福のお酒。今回は山田錦を使った純米吟醸をチョイス。ちなみに来福は全てのお酒が無濾過となっているそうです。

【来福酒造】来福 純米吟醸 山田錦

生とは書いていないので火入れ酒だよね? ただお店では冷蔵庫で売らてていたので、火入れでも冷蔵保管が望ましいお酒なんでしょうね。
酵母はラベルでは東農大分離株とありますが、「月下美人」という花酵母で、りんご酸を多く生成する酵母だそうです。
山田錦を精米歩合50%で。さてどんなお味かな?

淡黄色のお酒、澱は見えないな

飲み方は冷酒推奨とのことで、よく冷やして開栓。

上立ち香はほのかな吟醸香。口に含むと…おーこの酸味、生酛系のような力強い酸味とは違いますが、確かに言われてみればりんご系の酸味かな? 爽やかな酸味がまず広がって、そこにまた爽やかな甘味が折り重なりますね。後味に旨味と辛さもありますが、やや控えめ。全体としてはさっぱりとした感触ながら、旨味も程々に出ている。
純米吟醸酒のイメージをしっかり持ったお酒ですね。食中酒にぴったりです。



Nikon Z 8 FW C:Ver2.00のピクセルシフトを試す

NikonもZ fでついにピクセルシフトを搭載したわけですが、搭載が遅かったのは、メーカーポリシーとしてそれって必要?というのがあったのかなと勝手に想像しています。
が、ベイヤーセンサのカメラである以上、ピクセルシフトによる恩恵は結構有るんじゃないかなと思っていました。
モアレフリーで高解像度なFoveonセンサのSIGMAがフルサイズセンサの製造で苦しんでいるようですが、擬似的にこれを再現できるピクセルシフト、もちろん動態撮影が出来ないという制約はありますが。

Z fは2,450万画素ですが、Z 8は4,571万画素と画素数も多く、ローパスフィルタレスのため、Z fとはまた違った感じになるのでしょうか?
現時点ではRAW撮影し、NX Studioで合成でのみ対応しています。

※Adobe CameraRAWとLightroom Classicはアップデートにより、NX Studioで生成されたRAWファイル(.NEFX)に対応しました

他メーカーのようにボディ内生成出来ないのは残念ですが、まだNikon的には実験的搭載なんでしょうかね?

ピクセルシフト撮影で撮影する

まずは静止画撮影メニューからピクセルシフトを設定します。
撮影コマ数は、4コマ、8コア、16コマ、32コマです。説明としては

  • 4コマ:色再現性の高い画像が生成されます。 
  • 8コマ:ノイズが軽減された色再現性の高い画像が生成されます。
  • 16コマ:色再現性が高く高解像度の画像が生成されます。
  • 32コマ:ノイズが軽減された色再現性が高く高解像度の画像が生成されます。

ディレーはシャッターボタンを押して何秒後にピクセルシフト撮影が開始されるか(三脚撮影時のブレ防止)、待機時間は1コマ撮影毎の待機時間で、通常は0で連写で問題ないでしょう。

NX Studioで合成する

撮影した写真データをパソコンに取り込んで、NX Studioを起動します。

ピクセルシフトした画像の有るフォルダを参照し、左上にピクセルシフト合成があるので、クリックします。
すると、合成できる写真を自動で参照するので、合成したい写真にチェックを入れて実行をクリックします。

すると、ピクセルシフト合成されたRAWファイル(拡張子は.NEFXになる)が生成されます。

一筋縄ではいかないピクセルシフト撮影

さて複数枚撮影して合成するピクセルシフト撮影ですが、生成されるファイルサイズも大きくなります。

普段は最もファイルサイズが小さくなるRAWの高効率を使用しています。高効率★と比較して、やや暗部の階調で劣る部分があるようですが、厳密に比較しないとわからない程度なので、普段はほぼ高効率です。

今回RAWの設定は高効率のままでしたが、生成されるファイルは単純に高効率の4倍とはならず、ロスレス圧縮(1枚概ね45~49MB程度)の5倍程度(4,8枚合成の場合)の232MBか、あるいは19倍(16,32枚合成の場合)の915MBとかなり大きくなります。いずれも4倍、16倍とならないのが不思議です。

1枚が1GBに近いファイルは何とも扱いが大変ですね。

さて撮影結果。まずオリジナルファイルはこんな感じです。ブロクの制約で、オリジナル解像度のまま掲載できないため、解像度を絞っています。

オリジナル画像をWeb用に縮小(フルHD解像度)

このため、ドットバイドットの確認をできるよう、画像を切り抜きました。

オリジナル画像の切り抜き

4枚合成

4枚合成では「色再現性の高い画像が生成されます」とのこと。このモードでは解像度はオリジナルのままで、ベイヤーセンサの4ドット分を合成しているので、結果的にRGBを1つのピクセルで生成できることになります。通常ベイヤーセンサでは、周辺の色から画像を生成するため、単純にセンサのドット数通りの解像感や色再現が出ないとされていますが、それをピクセルシフトで合成させることで、色再現性を高めることになります。

4枚合成切り抜き

うーん、良くなったかどうかわからない…
ということでオリジナルと比較してみましょう。

←オリジナル 4枚合成→

あれ、解像感はオリジナルのほうがあるような…。ただ、4枚合成のほうが無理にシャープネスをかけていなく自然に感じます。4枚合成する以上、ごく僅かなブレも影響してきます。当然三脚は使っていますが、かなりシビアかもしれません。
色再現性については…この画像ではあまりわからないですね。

8枚合成

「ノイズが軽減された色再現性の高い画像が生成されます」とあるように、4枚合成を2回行うことでノイズ軽減を図っているのでしょう。生成されるファイルは8枚合成でも1枚撮影と同じ解像度と4枚合成と同じファイルサイズです。

8枚合成、ボヤけてしまった…

残念ながらブレた可能性が高いです。画像が明らかにボヤけてしまっています。これは何回か撮影して良いものを採用するのが無難です。
撮影枚数が増えるほど、こうしたブレのリスクが高くなります。これは明らかに失敗写真で比較対象として不向きですがですが、こうした失敗のリスクがピクセルシフト合成では高いということですね。今回望遠レンズというのも、失敗のリスクが高くなる要因でした。
次は広角レンズで試したいです。とりあえずオリジナルとの比較画像を。

←オリジナル 8枚合成→

ピクセルシフトの恩恵より歩留まりの悪さのほうが目立つ結果になりましたね。悪い例です。

16枚合成

「色再現性が高く高解像度の画像が生成されます」とあるように、この16枚からは縦横共に解像度がオリジナルの2倍になります。シフト量を4,8枚の倍とすることで、解像度も上げるモードです。

16枚合成(4,8枚合成と同じ切り出しに)
16枚合成を横方向2000ピクセルで切り出し

やはりブレの影響か、冬とはいえ望遠なので空気のゆらぎ(陽炎)の影響もあると思われます。とにかくシャキッとしない画像になってしまいました。
解像度は上がったはずなのに、見かけ上の解像感は下がってしまいました…。ちょっと難しすぎる条件のようです。


←オリジナル 16枚合成→

完全にブレと陽炎の影響ですね。ピクセルシフトは望遠撮影には不向きかもしれませんね。16枚撮影ともなると、秒20コマのZ 8でも1秒近く撮影を行うので、三脚とはいえ微ブレと陽炎の影響は無視できないでしょう。

32枚合成

「ノイズが軽減された色再現性が高く高解像度の画像が生成されます。」ということで、16枚合成を更にもう1回行うということでしょう。画像データも相当なものになります。

32枚合成(4,8枚合成と同じ切り出しに)
32枚合成を横方向2000ピクセルで切り出し

ほんとすみません😅 こりゃ駄目ですね。ボヤボヤもいいところで、完全に微ブレと陽炎の影響、どちらかというと後者の影響が大きそうです。合成量が多いほど、僅かな空気のゆらぎも無視できないという事がわかりました。というのも、合成した画像の1枚1枚は決してブレていないのです。とにかくわかったことは、

ピクセルシフト撮影は、望遠レンズでは微ブレと陽炎の影響が出やすく実用が難しい

ということですね。
今回は作例として大失敗でしたが、撮影時間が1秒以上ともなると、望遠撮影では空気のゆらぎ、陽炎が無視できないということです。

←オリジナル 32枚合成→

色の違いは撮影時間の違いによるものです。
もうピクセルシフト撮影の比較というよりは、望遠レンズでの撮影の難しさのほうが際立った感じです。

今回はピクセルシフト撮影の良さを全く出せませんでしたが(汗)、また違う撮影で(標準か広角レンズで)試してみたいと思います。

【吉川醸造】雨降 AFURI 桃色純米かすみさけ

行きつけの酒屋さんが雨降AFURIを扱い始めたそうです。そういえば、お店で飲んだことはあるけども、買ったのは初めてだったりします。

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【吉川醸造】雨降 AFURI 桃色純米かすみさけ

桃色のお酒です。妻がこういう低アルコールの甘い日本酒が好きなので、これをチョイスしてみました。
吉川醸造は神奈川県の酒蔵です。意外と神奈川の酒造って、関東圏でも余り見る機会はないかもですね。

ジューシー、低アル原酒、酒米は岡山県産雄町です。雨降山の地下水で仕込んでいます。硬度150とあり、かなりの硬水です。軟水が多い日本では珍しい硬水ですね。酵母は天然赤色酵母とあります。メーカーのHPのスペックと若干違い、日本酒度はより低い超甘口の-70、アミノ酸度も3.2とやや大きめ。

最近低アルは流行りのようで、たしかに昔の日本酒みたいにアルコール度数が高くガツンと来る日本酒よりも、こういったライトな日本酒のほうが好まれる傾向にありますね。
伝統を守る一方、時代に合わせた酒造りも必要ですね。

このような桃色のお酒は、私がよく買う流輝の桃色を連想しますが、さて違いは?

桃色かつうすにごり

上立ち香はフレッシュなぶどうを思わせます。口に含むと…お、桃色の流輝と違うぞ。流輝が桃ジュースなら、こちらは香りの通り、甘みたっぷりのぶどう系の甘み。ですが酸味もあとから来るので、しつこい甘さではなくさっぱりとした後味です。他の酒屋のレビューではいちごやブルーベリー系と評していましたが、このあたりの表現はなかなか難しいですね。とにかくフレッシュな果物系です。数日経過すると、甘みが少し落ち着き、味わいの深さ、特に旨味が出てきますね。それでもやはりフレッシュさは保たれています。
なので、今回一升瓶で買ったので、味わいの変化と共に長く楽しめました。

これは通常の雨降も試さねば!


同じ名前のラーメン店AFURIが、吉川醸造の雨降AFURIを商標権を侵害したとして訴えています。AFURI社は海外で日本酒をAFURI(漢字では阿夫利と書く)ブランドで販売していることから、吉川醸造の雨降AFURIを訴えたようです。この訴訟がどう発展するかわかりませんが、とにかく今ある雨降AFURIを楽しみたいと思います。

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Nikon Z 8の大型FWアップデートC:Ver.2.00

2023年5月発売以来、1度小規模なファームウェア(以下FW)アップデート(C:Ver.1.00→1.01)をしたのみだったNikon Z 8でしたが、2024年2月7日、C:Ver2.00というメジャーバージョンアップが公開されました。

これほどまでの機能追加や改善、バグフィックスはそうそうないですね。
以下、NikonのHPからの改定内容の引用です。

■ 静止画撮影関連
• [静止画撮影メニュー]に[ピクセルシフト撮影]を追加しました。
• ピクチャーコントロールに新しい項目を追加しました。
• [静止画撮影メニュー]>[AF 時の被写体検出設定]に[鳥]を追加しました。
• 拡大表示の倍率を、最大 400% まで拡大できるようになりました。
• [静止画撮影メニュー]に[オートキャプチャー]を追加しました。
キャプチャー条件として[モーション](被写体の動く方向)、[距離](被写体を認識する遠近の範囲)、[被写体検出](被写体を検出するかどうか)を設定し、設定した条件でカメラが被写体を認識すると自動で連続撮影を行います。
※ キャプチャー条件[距離]は NIKKOR Z レンズ装着時に使用できる機能です。NIKKOR Z レンズ以外のレンズを装着している場合、動作しないことがあります。
※ 撮像範囲は[FX(36×24)]または[DX(24×16)]が使用できます。
• [ハイスピードフレームキャプチャー +]撮影時にプリキャプチャー機能を使用する場合に、プリキャプチャー機能がキャンセルされるまでの時間が 30 秒から 300 秒に延長しました。
• [静止画撮影メニュー]>[副スロットの機能]で[JPEG+JPEG 分割記録]選択時の画像サイズ設定に[サイズ L]を追加しました。
• オートブラケティング撮影時に選択できる補正ステップ幅を追加しました。
※ [オートブラケティングのセット]を、[AE・フラッシュブラケティング]、[AE ブラケティング]、または[フラッシュブラケティング]に設定している場合です。この変更は、[インターバルタイマー撮影]>[オプション]>[AE ブラケティング]>[補正ステップ]にも適用されます。

■ 動画撮影関連
• ピクチャーコントロールに新しい項目を追加しました。
• [動画撮影メニュー]>[AF 時の被写体検出設定]に[鳥]を追加しました。
• 拡大表示の倍率を、最大 400% まで拡大できるようになりました。
• [動画撮影メニュー]に[オートキャプチャー]を追加しました。
キャプチャー条件として[モーション](被写体の動く方向)、[距離](被写体を認識する遠近の範囲)、[被写体検出](被写体を検出するかどうか)を設定し、設定した条件でカメラが被写体を認識すると自動で連続撮影を行います。
※ キャプチャー条件[距離]は NIKKOR Z レンズ装着時に使用できる機能です。NIKKOR Z レンズ以外のレンズを装着している場合、動作しないことがあります。
※ 撮像範囲は[FX]または[DX]が使用できます。
• N-Log 動画撮影時、[ISO 感度設定]>[M モード時の ISO 感度]に低感度を追加しました。
• ハイレゾズーム速度の設定内容を変更しました。
• スローモーション動画機能を追加しました。

■ 再生関連
• 動画再生時の i メニュー項目に[再生の速度]を追加しました。
• [再生メニュー]に[縦横位置情報の記録]を追加しました。
• [再生メニュー]>[グループ再生の設定]に[自動連続再生の設定]を追加しました。
• 再生時の i メニュー項目[送信指定(PC)]、[送信指定(FTP)]の機能を変更しました。また、同メニュー項目に[優先送信指定(PC)]と[優先送信指定(FTP)]を追加しました。

■ 操作関連
• [カスタムメニュー]の d18 と g17 に[半押し拡大解除(MF)]を追加しました。
• [カスタムメニュー]> a11[フォーカスポイント表示]に[フォーカスポイントの太さ]を追加しました。
• [セットアップメニュー]の[カード初期化(フォーマット)]で物理フォーマットの手順を変更しました。
• 撮影機能設定の呼び出し中に露出補正とホワイトバランスの設定の変更が可能になりました。
• レンズのパワーズームに対応しました。
• [カスタムメニュー]に d5[露出ディレーモード]を追加しました。
• 以下の[カスタムメニュー]に割り当て可能なボタン、割り当てられる機能を追加しました。また、設定のリセット機能を追加しました。
– f2[カスタムボタンの機能(撮影)]
– f3[カスタムボタンの機能(再生)]
– g2[カスタムボタンの機能]
※ [ピント位置優先]と[ピント位置(顔優先)]は、f3[カスタムボタンの機能(再生)]>[メインコマンドダイヤル]または[サブコマンドダイヤル]>[画像送り時の拡大位置]で設定可能です。
※ f3[カスタムボタンの機能(再生)]>[メインコマンドダイヤル]または[サブコマンドダイヤル]>[画像送り]の設定が、拡大再生中の画像送りにも適用されるようになりました。
• [セットアップメニュー]の[レンズ情報手動設定]の機能を変更しました。
• IPTC プリセットの[Category]で登録できる最大文字数を 3 文字から 256 文字に変更しました。
• [セットアップメニュー]の[電子音]のメニュー構成を変更して、電子シャッター音の音量や音の種類を選べるようになりました。

■ 表示関連
• マニュアルフォーカス撮影時に表示されるフォーカス距離指標に距離表示機能を追加しました。
• [セットアップメニュー]の[ファインダー表示サイズ(静止画Lv)]を[ファインダー表示サイズ]に名称を変更し、動画モードや再生モードにも適用されるようにしました。

■ ネットワーク関連(NX Field にも関連)
• ATOMOS AirGlu BTと接続時、接続が切断したとき、または接続が不安定なときに警告表示を行うようにしました。
• リモートグリップ MC-N10 と ATOMOS AirGlu BT の併用が可能になりました。
• [ネットワークメニュー]の[FTP サーバーと接続]に機能の変更と追加をしました。
• 連動レリーズモードの設定方法を変更して、登録できるグループ数を 20 に増やし、グループ内でマスターカメラから制御できるリモートカメラの台数を 16 台に増やしました。
• [ネットワークメニュー]の[カメラと接続]に[著作権情報の上書き]を追加しました。

■ アプリケーション関連
• NX MobileAir との組み合わせで機能を追加しました。
– カメラの静止画ライブビューに NX MobileAir の状況を表示する様にしました。
– カメラの[メニュー設定の保存と読み込み]でメモリーカードに保存したカメラの設定データをスマートフォン(NX MobileAir)に保存したり、スマートフォンからカメラのメモリーカードに送信したりできる様にしました。

■ その他
• [静止画撮影メニュー]の[静止画フリッカー低減]を[ON]に設定した場合、シャッターをきるときに撮影画面が一瞬暗くなりますが、暗くなる時間を短縮しました。
• [3D- トラッキング]において、[AF 時の被写体検出設定]で[オート]、[人物]、[動物]、[乗り物]を選択し、かつ被写体が検出できていない場合における小さく動きの速い被写体の捕捉精度を向上しました。
• 低速連写でフリッカー検出時の AF ロックオンを改善しました。
• これら以外のオートフォーカスの動作や安定性も改善しました。
• [ファインダーの明るさ]が[オート]の時に再生モードのファインダー表示が暗くなる場合がある現象を改善しました。
• インターバル撮影において、輝度差のあるシーンや、スターライトビューを使うような暗いシーンでも 1 枚目から適正露出で撮影されやすくなりました。
• スターライトビューが ON の時は、ヒストグラムを表示しないようにしました。
• 動画記録可能な残り時間が少なくなった場合の警告表示を、残り時間が 1 分未満のときに残り時間表示部が赤背景に白文字となるよう変更しました。また、動画記録中でない場合でも警告表示が出るようにしました。
• 動画の再生画面で、タッチ操作によるプログレスバーの再生位置変更時により細かく送れるように改善しました。
• [AF エリアモード]が[3D-トラッキング]に設定され、かつ人物が大きく写っている場合、AF エリアの近くに瞳の検出枠があるときは、AF エリアに近い瞳を優先してピントを合わせるようにしました。
• [カスタムメニュー]のd11[赤色画面表示]で、[表示モード1]或いは[表示モード2]に設定しているときの RGB ヒストグラム表示を見やすくしました。
• 以下の不具合を修正しました。
– インターバルタイマー撮影で撮影した画像の露出がアンダーになる場合がある。
– フラッシュ発光を行いながらフォーカスシフト撮影を行うとフラッシュが発光しない場合がある。
– WR-R10 を装着しながら USB 給電を行っている状態で半押しタイマーオフの状態から復帰したとき、ピントの位置が[フォーカス位置の記憶]で設定した位置に戻ってしまう。
– 連写やフォーカスシフト撮影を行った際に露出が正しくない場合がある。
– [モニターモード]が[ファインダー優先 2]に設定されていて、かつ[AF-ONボタン]に[再生]が割り当てられているとき、AF-ON ボタンを押すと画像の再生がすぐ終了する。
– シャッタースピードを[Bulb]に設定したとき、シャッターボタンを押しても撮影されない場合がある。
– [AF エリアモード]が[3D-トラッキング]に設定されているとき、タッチシャッターを[フォーカスポイント移動]にしてタッチ操作を行うと、マルチセレクターやサブセレクターによるフォーカスポイントの移動ができない。
– [AF エリアモード]を[ワイドエリア AF(S)]、[ワイドエリア AF(L)]、[ワイドエリア AF(C1)]、[ワイドエリア AF(C2)]のいずれかに設定していると、被写体を検出している時にセットアップメニューの[AF 微調節の設定]で設定した微調節量が反映されない。

https://downloadcenter.nikonimglib.com/ja/download/fw/514.html

項目が多岐にわたっているため、全てを確認することは出来ませんが、個人的な注目ポイントをピックアップしてみました。

▼ピクセルシフト撮影

イメージセンサの手振れ補正技術を応用し、撮影時に1ピクセル毎にシフトさせて複数枚撮影することで、解像度をアップしたり、偽色を低減出来る技術で、他メーカーでは以前よりあったものですが、Nikonはこれまでこの手の機能は搭載せず、Nikon Z fで初めて採用しました。
Z 8が2番手の搭載機種になるとは。Z 9にもそのうち搭載されるのでしょうか?
Z fと同様、三脚使用が前提で、他メーカーのように手持ち撮影や動態もある程度対応、いうものではなく、カメラ内生成は出来ず、別途NX Studioでの合成となるなど、実験的要素が大きいように思いますが、解像度よりむしろローパスレス機故にモアレの発生が懸念される被写体で効果が発揮できればと思います。

NX Studio Ver1.60にピクセルシフト合成追加

これは早速試してみたので、別記事で書きたいと思います。

▼AF 時の被写体検出設に[鳥]が追加

Nikon Z 9のC:FW:Ver.4.10で追加された被写体検出「鳥」がZ 8にも搭載されました。
これは野鳥撮影に重宝するでしょうね。Yamaroは鳥は普段撮りませんが、どの程度の精度があるか今度試してみたいと思います。
ちなみに「飛行機」はZ 8では最初から搭載されていて、Z 9でもこのモードにより飛行機撮影中余計なものが横切っても、AFが持っていかれる頻度が下がりました。

▼[オートキャプチャー]が追加

こちらもZ 9のC:FW:Ver.4.00で追加された機能です。これだけ搭載に時間がかかったのは、同じ処理エンジンを積んでいるとはいえ、全く同じシステム構成ではないため、検証に時間がかかったのでしょうか? あるいはもう完成していたけど、他の機能と同時に発表したかったからでしょうか。

▼[カスタムメニュー]の d18 と g17 に[半押し拡大解除(MF)]を追加

これは以前よりMFレンズユーザーからあった要望反映ですね。
私はMF用に拡大設定をカスタムでAF ONボタンに割り当てていて、これを押すたびに拡大と全体表示を交互切り替えていましたが、確かにフォーカスを合わせた後は構図確認のため全体表示したく、そこの半押しで拡大解除出来るのは操作系といては自然なことですね。これも他社では出来てNikonでできていなかった項目の改善でしょう。

▼レンズのパワーズームに対応

執筆時点でNikonのZマウントでパワーズームはDXフォーマット用のNIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR    https://www.nikon-image.com/products/nikkor/zmount/nikkor_z_dx_12-28mm_f35-56_pz_vr/ のみとなっていて、フルサイズ用はラインアップされていません。
もちろん、Z 8でもクロップによりDXフォーマットのレンズにも使用可能ですが、近い将来フルサイズ用の電動ズームレンズの登場が期待できそうです。
個人的にはZ 24-200mmの電動ズーム版、あるいはZ 28-300mmに期待したいところです。

▼マニュアルフォーカス撮影時に表示されるフォーカス距離指標に距離表示機能を追加

Z 9のFW C:Ver4.00で追加された機能がZ 8にも搭載されました。現状Zマウントレンズのみで、私が試した限り、FTZ II経由でのFマウントE・G・Dタイプレンズでは表示されません。
これは特に固定距離にフォーカスを合わせたい場合に便利ですね。ついでに深度表示も出来たらありがたいのですが。

▼[静止画撮影メニュー]の[静止画フリッカー低減]を[ON]に設定した場合、シャッターをきるときに撮影画面が一瞬暗くなりますが、暗くなる時間を短縮

地味にありがたい。ブラックアウトフリーが売りのカメラですが、フリッカー軽減すると一瞬暗くなるんですよね。0にはならないようですが、短縮はありがたいですね。


ということで、ピクセルシフトは別途試したいと思います。


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【百里基地】24/2/7の記録2

百里基地の日米共同訓練、2ndは写真を撮らずゆっくり眺めつつ、3rdに挑みます。
午後の風向きが北風から南風に代わる予報が出ていましたが、午後は珍しくほぼ無風状態。ランチェン(滑走路変更)があるかどうかでワンチャン賭けるか否か、で移動いたものの、やっぱりランチェンなさそうだったので、また移動。

まずは転がりを撮り…

途中陸自のUH-1Jヘリも来ましたが…

こうしてF-2とF-16が並ぶと、2機種の似ている部分とそうでない部分、よくわかりますね。
やはりF-2のほうが一回り大きい。
去年の百里基地航空祭は、悪天候諸々で来る予定だったF-16はキャンセルとなりましたが、やっと見ることが出来ました。

F-2と比較して、F-16はさすが米軍、電子装備やレーダー、兵装など順次アップデートされていますが、F-2は国産機だけに、その当たりのアップデートが遅いのが難点、なのかな? いいところ悪いところ、色々あるみたいですね。

またまたフォーメーション!

そしてランディング。
久しぶりに流し撮りしたら、やっぱり5kgもある重いレンズはつらい…。テレコン着けないで流し撮りなら、どうせ絞りは絞られるので、Z 180-600mmの方が良いかもしれません。
が、やっぱりピシッとはまった時の単焦点ロクヨンレンズの良さは、代えがたいものがあって悩みますね。

更に残りの機体もフォーメーションで進入からのランディング

この日の訓練はこれにて終了でした。

最後のT-4は流さずビシッと

帰りに、百里基地帰りのルーチンワークになりつつあるいつもの酒屋で酒を調達して(すぐ近くで焼鳥も調達)帰宅しましたとさ。
おしまい。

【百里基地】24/2/7の記録1

米軍再編に係る訓練移転(日米共同訓練)、ということで、三沢基地のアメリカ空軍第14戦闘飛行隊が百里基地に展開しています。
今回は行けないかなぁと思っていましたが、仕事が落ち着いたので休みを取って行ってきました。
先日の雪で雪レフを期待しましたが、前日には雨で解けてしまいました。ただそのせいで早朝は道路がブラックアイスバーン。こちらはスタッドレスのBLIZZAK VRX3を履いていたので、しっかりと食いつきました。さすがBLIZZAK、3年目もしっかり効きます。
早朝展開される方はどうぞ路面状況に気をつけてください。濡れていると思ったら凍結しているのがブラックアイスバーン。滑っている車も見かけました。

やっと撮れたF-16、Yamaroはどうも今までF-16と縁がなく、実はあまり飛んでいるF-16は撮ったことがなかったのですが、やっと撮れました。
F-2戦闘機のベースとなった機体だけに、百里基地の3SQのF-2との訓練は似た者同士?で行えますね。元々3SQは2020年3月まで三沢基地だったので、お互いよく知っているかと思います。

F-16の上がりはだいぶ低かったな、1stでは撮影ポイントの手前で捻りました。あーこれは自衛隊機と違う感じだな~。ということでチョイ移動。

残念、このあとのF-16は捻りなしのストレート。F-2のほうが捻ったか~。

ちょいと移動。フォーメーションを撮影できました。でもちょっと遠いね。そしてここでのフォーメーション撮影は、去年のインド空軍でもそうでしたが、解像度が出ないんですよね…

フォーメーションは記録程度。トリミングしていますし、遠方で解像度が出ないのが残念。とはいえ、これを見られたので満足です。最後のF16とF-2の混合フォーメーションは、この撮影場所ではあまり重ならず残念。

どこで撮ればいいか、難しいですね。この辺りも開発が進みつつありますし。
2ndは撮らず、午後の3rdに挑みました。続く…

雪の日をエモく撮るならフラッシュだ!

Yamaroは地元が北海道だったので雪は珍しくありませんが、なにせ関東暮らしをするようになって20年近く、冬に雪が降ることはほぼない地域なので、雪が降るとついつい写真を撮りたくなります。

今回はフラッシュを使って降雪の様子を撮ってみました。
なお、カメラはNikon D850、レンズは50mmがAI Nikkor 50mm f/1.2Sという80年代設計のマニュアルレンズ、60mmはAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDです。

ホワイトバランスを変えてみよう

フォーカスはマニュアルで無限遠に、絞りが1段違うだけでもこれだけ表情が変わりますが、更にこの2枚は色温度を変えていて、左は3800K(ケルビン)、右が6400Kです。やや青っぽく寒々しさを強調するか、雪だけど暖かみのある感じにするか、ほぼ同じ構図でもこれだけ変わります。
雪が映り込むのはフラッシュを発光しているから。近年、カメラの感度性能が良くなって、フラッシュを軽視する傾向がありますが、フラッシュのような光は使い方次第です。

上の2枚はフォーカスが遠方なので、手前の雪にはピントが合っていません。しかしフラッシュ光で照らされているので、ぼやけてこのような写真になります。

フォーカス位置を変えてみよう

どこにフォーカスを合わせるかで、表情も変わってきますね。

ほぼ同じ位置から、レンズの絞りは開放のf1.2で、フォーカス位置を左は思い切り手前、右は少し遠方にずらして(でも無限遠に合わせてはいない)撮ってみました。
左はなかなかに幻想的で、街灯や照明の明かりとフラッシュで照らされた雪が大きくボケています。レンズの口径食がよくわかりますね。
右はもう少しピント位置を奥にずらしてみました。この方が雪のボケにも遠近感がありますね。

次は同じレンスで絞りを少し絞ってf2に、そしてフォーカス位置をずらした2枚。

まず絞りを少し絞ったことで、フラッシュ光が当たった雪のボケが少し後退。このレンズは絞りが最近のレンズのような円形絞りではないため、絞り羽の形の影響でボケがカクカクとなっています。フォーカス位置も無限遠か否かで後も表情が変わります。何を主体に見せたいか、雪自体が主体なのか、雪が降る街が主体なのか、といったところですね。

とにかく色々試してみよう

色温度を変えて非現実的な世界を作るもよし、絞りを絞ってみるもよし、開放にするもよし、明るめにしたり暗めにしたり、あとRAW現像であれば「明瞭度」を上げ下げすると、これまた表情がコロコロ変わります。

一眼カメラを持っていても、最近は案外フラッシュ持っていないって人も多いです。でも、とりあえず安いのでもいいから買ってみましょう。どんなに高感度が良くなっても、フラッシュはあると楽しいですよ。


安価なフラッシュでも十分遊べます。デジタルだからあれこれ試してその場で結果がわかる、良い時代です。

icom IC-R15をファームウェア Ver1.01に更新

受信機もファームウェアアップデートする時代ですか…。

ということで、2024年1月23日付でicomのレシーバー、IC-R15のファームウェアVer1.01が公開されました。案外気づいていない人も多いかも?
レシーバーも今やFW更新する時代なんですね。

Version 1.00からの変更点
・デュアルワッチモードで、Aバンド/Bバンドそれぞれで異なるグループリンクスキャンを開始したとき、先に開始したグループリンクスキャンが後から開始したグループリンクスキャンに置き替わる不具合を修正
・CSVフォーマットのインポートで、下記の不具合を修正
 ・お気に入り設定とSKIP設定がインポートされない
 ・TONE、VSCの設定が正しくインポートされない
 ・チューニングステップ6.25kHz、8.33kHzで設定した周波数が5kHzステップに補正されてしまう

・海外向けバージョンに合わせ、表示言語を英語に切り替えたときの一部アイコンと項目名を変更

・その他軽微な変更

https://www.icom.co.jp/support/drivers/7678/

だそうです。
microSDカードにFWのデータを入れて更新します。

こんな事ができるのも時代ですねぇ。

ところで、IC-R15を買ってまだまともに戦闘機撮影していないんですよね。早く活用したいです。

NikonのDタイプレンズって何だ?

最近SNS上でにわかに話題になっている、NikonのDタイプレンズ。
どうやらその名称だけが独り歩きして、勘違いが横行しているようです。
曰く、

  • レンズ側にAF(オートフォーカス)用モータを搭載していないレンズがDタイプレンズ
  • 絞りリングがあるAFレンズがDタイプレンズ

は一括りにDタイプと呼んでいる方がいるようです。

特に近年はオークションだけでなく、メルカリに代表されるフリマアプリの普及で、以前よりも多くの人たちが売買を気軽に行えるようになった結果、質の悪い出品者も増えました。特に転売ヤーによる出品は、質の悪さが目立ちます。説明不足、勘違いが横行している中、Nikonの一眼レフ用Fマウントレンズでも、誤った説明をしている出品者やSNS、ブログを見かけるようになりました。

「聞くところによるとモーターを内蔵していないレンズが全てDタイプというわけでもない……らしいですが、」と飯田ともき先生にとっても難しいのがFマウント

もっともこれは仕方ないと思う側面もあり、NikonもFマウントという1つのレンズマウント規格に対し、1959年から年代ごとに改良を加えてきた結果、あまりにも種類が増えすぎてしまったことが原因です。これらはユーザーの混乱を招き、さらには互換性の面でも混乱を招きました。
80年代のAF化の流れで、スパっとMFレンズの規格(FDマウント)を断ち切って立ち上げたCanonのEFマウントは、それまでのマウントとレンズをすべて捨てることになりましたが、結果的にNikonのような互換性問題もきっぱり断ち切った完全電子マウントとしたことにより、その後の進化による互換性問題は全くなく、初代のEOSボディと最新のEFマウントレンズも問題なく使用出来、なんなら初期のEFマウントレンズは純正アダプタ経由で、最新のRFマウントのEOSミラーレス機でも全機能を使用可能です。

NikonはFマウントという機械結合部分を一眼レフでは変えなかった結果、ある程度互換性は確保できたものの、最終的には互換性の面では大きく世代が異なるカメラとレンズの組み合わせで、一部装着できない、あるいは機能を発揮できない問題が生じました。
もっともプロやハイアマチュアが多く愛用していたNikonのカメラは、AF化や電子化といった点に対して保守的なユーザーも多かったですし、CanonはEFマウント以前のFDマウントで保守的なユーザーが少なかったからこそ、全てを断ち切ってEFマウントを立ち上げる英断が出来たとも言えます。
それを出来たのはCanonだけで、NikonもPENTAXもMinoltaも、マウント変更しないままAF化を行いました。

【訂正】MinoltaはAF化の際にαマウントに変更しましたね。Canonのような完全電子マウントではありませんが。訂正させていただきます。

起死回生で完全電子マウントにしたCanonに、シェアや販売台数で軍配が上がりました

で、Dタイプレンズって何なの?

脱線したので話を戻すとDタイプの定義は、Nikonのサイトにこう書かれています。

D信号(距離信号出力機能)
被写体までの距離情報をカメラボディーに伝達
DはDistance(距離)を表します。レンズのフォーカスリングに連動する内蔵エンコーダーで得た被写体までの距離情報をカメラボディーに伝達し、より高精度な露出制御を実現する3D-RGBマルチパターン測光Ⅱ/Ⅲ、i-TTL-BL調光等を可能にします。このD信号を持つレンズの内、レンズ本体に絞りリングを持つものをDタイプレンズ、持たないものをEタイプレンズ、Gタイプレンズと呼びます。

https://www.nikon-image.com/products/nikkor/about/technology.html#d

DタイプのDはDistance(距離)のことを意味し、「内蔵エンコーダーで得た被写体までの距離情報をカメラボディーに伝達」する機能を有するレンズのうち、「レンズ本体に絞りリングを持つもの」をDタイプと呼んでいます。
ここにはAFモータ内蔵、非内蔵(ボディ内蔵のモータを使用)については書かれていません。つまり、DタイプレンズにはAFモータを内蔵したものもありますし、非内蔵のものも存在するということです。
さらに言うと、AFレンズだけでなくMF(マニュアルフォーカス)レンズにもDタイプが存在するのです
これらはレンズの名称、レンズに書かれている銘板で見分けることが可能で、レンズの開放f値の後ろに「D」と入っているものが全て、Dタイプレンズとなります。
例を示すと、

▼AFモータ非内蔵Dタイプレンズ
Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D

AI AF Nikkor 20mm f/2.8Dはモータ非内蔵Dタイプレンズのため、Nikon ZボディとマウントアダプタのFTZ IIの組合せではAFが使用できないが、マニュアルフォーカス時はフォーカスエイドでのピント合焦表示は可能

▼AFモータ内蔵Dタイプレンズ
・Ai AF-I ED Nikkor 600mm F4D(IF)
Ai AF-S Nikkor ED 300mm F2.8D(IF)

AI AF-S Zoom Nikkor ED 80~200mm F2.8D(IF)もモータ内蔵Dタイプレンズで、Nikon ZボディとFTZ IIでAFも使用可能

▼MFのDタイプレンズ
PC-E Micro NIKKOR 85mm f/2.8D

となります。
MFレンズにもDタイプがある、は案外盲点で、コアなファンでも忘れがちですね(笑) 上記のPC-EのDタイプレンズは電磁絞りを採用しながらも絞りリングは搭載されており(絞り値の機械的伝達のAI機構は有していない)、シフト・ティルト機構を持つためAF化できないためMFのみ、かつ距離エンコーダを搭載という数少ないレンズです。
1992年9月以降に発売されたNikonのCPU搭載レンズ(電子接点があるレンズのことです)は、2001年7月に発売されたCPU搭載MFレンズ AI Nikkor 45mm F2.8Pを除いて全て、距離エンコーダを搭載しています。
それ以前に発売されたFマウントのAFレンズ、F3AF用レンズを含むFマウントのAFレンズやMFでCPU内蔵のAI-Pレンズは、距離エンコーダを搭載しておらず、Dタイプレンズではありません。

Dタイプが登場する以前のAFレンズ(1986年4月以降に発売されたAF Nikkorレンズ及び1983年4月に発売されたF3AF用レンズ)は、例えば、
・Ai AF Nikkor 50mm F1.4S
といったように、名称としては末尾にSが付き、これはMFレンズのAi-SレンズにAFが付いたもの、と理解すれば良いかと思います。
特定の名称はなく、また初期のAFレンズ故に中古市場でも現在は数が少なくなってきているため、それらを混同してDタイプと呼んでしまっている人が一部にいるのだと思います。

なお、前述のNikonのサイトの説明にあるように、絞りリングがなくなったGタイプレンズ、さらに電磁絞りを採用したEタイプレンズは、距離エンコーダを内蔵していますが、名称としてはDタイプレンズとは呼びません。
Dタイプレンズは、必ずレンズの銘板にも開放f値の末尾に「D」が入っていますので、見分け方は簡単ですね。

現在は全てのDタイプレンズの生産が終了

NikonのAF一眼レフの発展と共に歩んできたDタイプレンズも、21世紀に入り絞りリングをなくしたGタイプレンズが主流となり、さらに電磁絞り採用のEタイプレンズの登場と共に、次第に数を減らし、2020年9月にはPC-Eレンズを除き、全て生産終了となっていることを確認しました。

そして、最後まで残っていたPC-EのDタイプレンズ、PC-E Micro NIKKOR 45mm f/2.8D EDも、先ほど確認した所「旧製品」の表示が出ており、これで全てのDタイプレンズが生産終了、産業用レンズを除いて、NikonのFマウントレンズで絞りリングを搭載したレンズが消えることになりました。

最後のDタイプレンズも「旧製品」に

Fマウントレンズやボディの開発はすでに終了していると思われ、ミラーレスのZマウントレンズも充実してきている現在、Fマウントの新製品が今後出ることは恐らくないでしょう。もしかしたら、企画もので20年後にあるかもしれませんが。
Dタイプレンズは終了しましたが、中古市場では豊富に出回っています。それでも年月とともに状態の良い個体は減るでしょうね。中には銘レンズもあるので、欲しい方は早めに確保したほうが良いでしょう。


“最後”のDタイプレンズ、いかがでしょうか? 今のところZマウントでPCレンズがデビューする気配はありません。こういう特殊レンズこそ、Nikonが率先して出すべきなんですが、今やニッチな商品はチャイナレンズのほうが強いかも?