護衛艦→練習艦「はたかぜ」横須賀から呉へ

これまで、横須賀を母港としていたミサイル護衛艦「はたかぜ」が、練習艦に艦種を変更され、昨日5月20日に、新しい母港である呉に向けて旅立ったようです。

護衛艦「はたかぜ」は、スタンダード対空ミサイルSM-1MRを搭載する、護衛艦隊の防空艦として、1986年(昭和61年)3月に就役。従来の蒸気タービンエンジンから、オールガスタービンエンジンを搭載した、就役当時は最強の護衛艦でしたが、数年後には、イージス護衛艦「こんごう」が就役したことで、防空艦としては早くも旧世代になってしまいました。が、イージス艦が全護衛艦隊に配備されるまでは、実に30年近くも要することになるため、本艦もイージス艦とともに、30年以上艦隊防空に携わったことになります。

最新のイージス護衛艦「まや」が就役したことで、「はたかぜ」は護衛艦から練習艦に艦種変更され、この度呉に移動することになりました。

なぜ艦齢30年以上経過した、通常ならそろそろ退役するであろうミサイル護衛艦を、練習艦にするのかは謎ですが、「はたかぜ」の練習艦転籍によって退役した元護衛艦で練習艦になった「やまゆき」も、実は就役が1985年(昭和60年)12月と、「はたかぜ」と艦齢でいうと4ヶ月程度しか変わらないのです。

「はたかぜ」型は、はつゆき型護衛艦であった、練習艦「やまゆき」よりは船体が大きいため、外洋航行時の乗り心地は良いかもしれませんが、某中の人曰く「搭載機材が古いので、現代戦の練習にはならんよ…」とこぼしていましたが。

ただでさえバブル期に大量建造された護衛艦の代替が、予算の成約でなかなか進まない昨今、かつて28年程度で退役していた護衛艦も、今や艦齢伸張で40年近く運用することになりそうです。「はたかぜ」も練習艦として数年は運用されるでしょうね。


ところで、どうも私、「はたかぜ」にあまり縁がないらしく、写真が少ないのです。こちらは去年の8月に横須賀のとある公園から撮影した「はたかぜ」です。

3枚目写真の奥には、米海軍横須賀基地所属のイージス駆逐艦「マスティン」(DDG-89)が、更に奥には昔テロの標的で爆弾を食らった「コール」(DDG-67)も見えますね。

残念ながら、観艦式での写真は見当たらず、2015年の観艦式は「はたかぜ」型の2番艦「しまかぜ」でした。

2015年の観艦式で空砲を発射する護衛艦「しまかぜ」

空砲を打てるのは、搭載艦としては「はたかぜ」型のMk.42 5インチ砲が最後みたいなので、今後観艦式で空砲の発射が見られることもなくなるのかな?

呉に移動すると、更に目にする機会はなくなってしまいそうなので、去年の撮影で見納めになってしまいそうです。

と、ここまで書いておいて、そうえいば数年前に、横須賀基地を見学した際に、護衛艦「はたかぜ」も見学していたことを思い出しました。ブログに書いてた(汗)
というわけで、せっかくなので、もう少し解像度を上げた写真を次回再アップしましょう。