「自衛隊・ミリタリー」カテゴリーアーカイブ

SH-3/HSS-2シーキングは傑作機だよねぇ

JMSDF HSS-2B(8164)陸上型

いやね、好きなんですよ、ちょっとブサイクなこの機体が♪

Yamaroが人生で初めて乗ったヘリコプターが、写真の海上自衛隊のHSS-2Bシーキングでした。
立って歩けるくらい中は広く、その後乗ったUH-1Jが、基本席に座ったまま、立って歩けない機内、というのとは対象的でした。

写真は1998年の千歳基地航空祭のゲスト機としてきていたもので、残念ながら、現役時のシーキングの写真は、自分が撮ったものではこれが最新だったかなと。今みたいにデジタルでパシャパシャ何枚も撮れる時代ではなく、まして貧乏学生の身分、フィルム代と残撮影枚数とにらめっこしながら撮っていました。

ちなみに、その人生初めてシーキングに乗ったときは、乗り込むときから降りるときまでを、ビデオ撮影しましたが、これがまたHi8(8ビリビデオ)撮影だったので、今や見る手段がないという…。まあこれはDVだったとしても、同じことですけど。

海上自衛隊の対潜ヘリは、後継のSH-60Jが1991年から運用され、HSS-2Bは2003年に全機引退しました。1998年撮影の写真の機体は、HSS-2B末期生産の機体で、艦載型と陸上型のうちの、陸上型で、艦載型と違い着艦のための装備がなく、またソノブイとESMの運用能力がない、陸上基地からの運用を前提とした機体でした。

初飛行はF-4ファントムIIと同じ、1959年

1950年代から70年代にかけては、アメリカの航空産業は活発かつ大量の新機種を開発していました。そんな時代だからこそ、失敗だった機種も多いし、反対に大成功した機種も多い。F-4ファントムIIも未だ現役国があるように、シーキングの原型であるシコルスキーS-61は、1959年に初飛行して以来、輸送ヘリや対潜ヘリとして成功し、対潜型はアメリカでも海上自衛隊でも現役を退いていますが、輸送型やその派生型が今でも現役だったりします。

アメリカの大統領専用ヘリ「マリーンワン」が、2020年時点で未だにシーキングの派生型、VH-3Dなのも、後継機の開発に手間取ったのもありますが、その使い勝手の良さがあるでしょう。
前述のように、立って歩けるくらい広い機内のVH-3Dに対し、その後採用されたVH-60は、対潜ヘリとしてもSH-3/HSS-2の後継機となったSH-60系のヘリで、機体はシーキングより小さく、機内も腰をかがめないと移動できないため、大統領専用機ヘリとしては狭く、あくまでバックアップの位置づけとなって、VH-3Dが主力ヘリとして使われ続けています。
そのVH-3Dも、いよいよ後継機のVH-92(S-92ベース)が開発段階にあり、数年後には引退の予定です。

シーキングが米大統領専用ヘリVH-3Aとして採用されたのが1961年、現在のVH-3Dが1978年ですから、初代から60年近く運用されているわけです。後継機がなかなか決まらなかったとはいえ、一般に固定翼機より寿命が短いと言われる回転翼機で、ここまで長く使われる機体は他にないでしょう。

機種型式、S-61?HSS-2?SH-3?

上の文章を書いていて、何だかいろいろな機種名が登場してしまいましたが…

もともと、製造メーカーのシコルスキーの社内型式がS-61で、これをベースに対潜ヘリとして、米海軍がHSS-2の名称を使用しました。

そのHSS-2の名称で、海上自衛隊も採用し三菱重工がライセンス生産しましたが、米海軍では、その後機種名をSH-3に改め、海上自衛隊はそのままHSS-2の型式名称を使い続けたため、同じベースながら複数の名称が存在します。

海上自衛隊でも、輸送機型はS-61Aの名称です。

ライセンス生産したイギリスでは、メーカー名称が頭に入ったウェストランド・シーキング〇〇○という名称ですし、同じくライセンス生産したイタリアでは、製造したアグスタの頭文字が入ったAS-61です。
カナダではCHSS-2→CH-124という型式で、2018年まで使用されていました。30カ国近くで運用された実績があり、それぞれの国での名称があるということですね。

世界の傑作機「シコルスキーSH-3シーキング」は絶版なのね…

ネットで様々な情報が得られる昨今ですが、ネット普及以前の情報は、今でも書籍のほうが上でしょう。

手持ちの書籍でもお気に入りの、世界の傑作機シリーズ「シコルスキーSH-3シーキング」、1999年のこの本も、20年以上経過した現在、残念ながら絶版ですが、古本でも見つけたらぜひ手にとって欲しい1冊です。

なぜ長く使用されている?

ここからは、世界の傑作機内の記述も引用して、個人的見解を書いてみましょう。

  1. 強力な1200~1500馬力級のガスタービンエンジン2機搭載で出力に(当時としては)余裕があること
  2. 適度に大型な機体であること
  3. アメリカ以外でもライセンス生産されて独自の発展を遂げた

なんだかんだでこの3点が大きいのではないかなと。

1と2は、元々海上で対潜ヘリとして使用することから、安全性のため双発であることは必至、加えて開発当時の対潜機材が大きく重かったため、それに合わせて出力の大きなエンジンと機体が必要なことが挙げられるでしょう。
その結果、対潜機材を下ろせば、広い機内となり、出力にも余裕が生まれるため、輸送機として使われることにもなりました。

対潜機としては、重たい対潜機材のため、夏場の高温下での運用は出力低下もあるため、HSS-2B陸上型では、夏は燃料満載状態での垂直離陸ができず、滑走離陸だったそうです。
その分、対潜機材のない輸送機型では機体が軽く、出力は余裕があったと言われています。
実はシーキングは、当時のヘリコプターの速度記録(339km/h)や上昇記録、平均移動記録なども持っていて、当時のヘリコプターとしては、大型ながら強力なエンジンで俊足だったことが伺えます。

適度に大型というのもポイントで、この規模の機体を、カナダや海上自衛隊ではフリゲイトクラスの戦闘艦に艦載機として運用していましたが、このギリギリの大きさが、これより大型のチヌークやH-53系より扱いやすいのでしょうね。

そして、3も大きなポイントでしょう。
アメリカシコルスキー社製以外に、海上自衛隊は三菱重工がライセンス生産し、初代のHSS-2から、HSS-2A、HSS-2Bと独自の発展を遂げて、最終的にB型では、一部対潜機材は米海軍のSH-3より優れていたともされています。また、海自のHSS-2系は対潜型167機、輸送型が5機生産され、単独国では生産数は多めです。
イギリスでライセンス生産された、ウエストランドシーキング、イタリアのアグスタ製シーキングは、世界各国に販売されました。

後継機は?

現在、シーキングは、後継のH-60系、S-92系、EH-101(AW101系)それぞれの機体に更新されていますが、機体規模としてはH-60系は小さいため、実質後継機は同じメーカーで機体規模も同程度のシコルスキーS-92、そしてかつてシーキングをライセンス生産していたアグスタとウエストランドが共同開発したAW101でしょうね。

生産数としては、先に開発されたAW101のほうが多く、海上自衛隊も掃海輸送機としてMCH-101の名称で採用しています。

警視庁もEH-101の民間型を1機のみ採用しましたが、元々軍用機として開発された機体で、末期は部品取得が難しかったようで、2018年に退役しています。
また、警視庁はS-92Aも2012年より運用していましたが、こちらもつい最近、わずか8年の運用期間の後2020年4月に退役したようで、この手のヘリを軍用以外で運用することの難しさを物語っています。

シーキングもS-61の民間型は何カ国かで運用されていましたが、S-92とAW101は民間運用は難しそうな感じですね。同規模の機体は、AS332やEC225シュペルピューマが軍民警察問わず世界各国で運用されていて、シュペルピューマは比較的安価で使いやすい機体のようですね。

外出自粛生活中のGW休みも案外早い

ずーっと家にいる生活の中で、GW休み、飽きてしまうかなぁと思いつつも、案外そうでもなく、気がついたらこの週末で連休終了です。

(ちなみに、私の職場はカレンダーの旗日と関係なく、連休は会社のカレンダーで設定されています)

CH-47J(LR)

晴れて風が弱いと、地表から離れていても陽炎の影響が出る。入間基地所属のCH-47J(LR)ですが、Web用に縮小しても絵が波打っているのがわかります。エンジンの排熱の影響も出るし、望遠レンズは環境要因も関わってくるので、難しいですね。


誰もいなかったので、ちょっとだけ公園

体力維持のお散歩も、GW休み期間中だから出来ること。テレワーク中は自宅にいなけれなならないので、お散歩はできません。

お散歩途中で見つけた公園も、誰も遊んでいなければ、ちょっとだけ子供を遊ばせています。もちろんマスクは着用。レンズ絞りは開放で。(関係ないw)

お散歩レンズ、AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDは最適です。手持ちのレンズで唯一、発売前に予約して買って、もう6年なんですね。
絞り開放では、ほんの少し収差がまとわりついて柔らかい描写ですが、ちゃんとピントに芯があるのはさすが。これがAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gだと、開放は解像力も下がってしまうので、DXフォーマットのカメラでも、DXでない35mmのほうが画質は良いですね。最も値段は実売で3倍近く差があるので、DXのコスパの良さは光るところです。


散歩から帰ってきて、また自宅から撮影した、米軍のC-130J。1,2枚めは思い切りトリミング。YJと垂直尾翼にあり、横田基地所属の機体ですね。2機編隊で飛んでいきました。


娘の小学校も、5月いっぱいの休校が決まり、自分も今月いっぱいはテレワークになりそうですね。さてどうなるやら。

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED、こういう一見何の変哲もない普通のレンズで良い絵が撮れるようになったら、写真の上達第一歩と個人的に思います。
軽量なので、フルサイズ機でもDX機でも、標準レンズに1本どうぞ。

【テレワーク】JALの五輪塗装機とかUHナイトとか

私、本日からGW連休ですが、外出自粛な現在、お家でできることをしていくしかないかなぁと。掃除とか衣替えとかですかねぇ。急に暑くなってきましたし。

夕方、日々降りてくる飛行機を撮るのも、本当のテレワーク中の息抜きになっていますが、日に日にフライト数も減っているように感じますし、機体も小型のB737系が多いですね。

そんな中、降りてきたのが東京五輪の特別塗装機。初めて見ました。
去年の4月から運行していて、今年の10月末までの運行予定だそうです。

この塗装、来年また見られるのだろうか? COVID-19、早く収束して欲しいですね。


で、今度は夜になって飛んできた自衛隊のUH-1J。

なんか光ってる! 何なんでしょう? ISO感度はD850の常用感度最大のISO25600まで上げてますが、シルエットしか写っていないですね。

しばらくして、今度は2機編隊で飛んできた。肉眼でもライトしか見えない。ISO25600ではもはや機影もわからないですね。
それでも、テレコン着けて開放でf5.6にもかかわらず、AFがちゃんと合っているっぽいのはさすがです。

ところで、普段って夜はこんなに光っているのかな?
今度はもう少し感度上げて撮ってみますか。

思い入れのあるファントム414号機

Twitterにも上げましたが、4月14日な本日は、F-4EJ改ファントムIIの414号機の写真を上げてみます。

なぜ思い入れがあるかというと、初めてプラモで作ったファントムが、たまたまオジロの414号機だったから。

ハセガワの1/72キットで、部隊マークの中でも、ひときわ大きい302SQのオジロマークがやっぱりかっこよいよね、ってことで、414号機のデカールを採用した高校生だったYamaro。

あれから月日が流れ、就職して色々あって関東へ。車で行ける範囲に百里基地があって、通い出すこと十数年。

特にここ数年は、ファントムが退役しつつあるとか、梅組のイーグルがいなくなってファントムランドになったとか、百里基地はすっかりファントム最後の地として定着し、ファントム最後の姿を撮ろうと、足繁く通っています。

まさか、プラモで昔作ったファントムの414号機を見ることができて、とても感動したものです。

自分にとっての、414号機最後の撮影となったのが、2018年5月11日となりました。今は301SQに移動して、ケロヨンスペマとなった315号機と供に訓練する様子を捉えたのが最後となりました。

2018年度内に退役したと思われ、FlyTeamに掲載されている414号機の写真も、2018年7月末が最新となっています。

302SQのオジロファントムも2018年度で一杯で退役、または301SQに移動しています。その301SQも今年度いっぱいで、全てのファントムが退役します。

早くCOVID-19騒動が落ち着いて、撮影に行きたいですね。

【百里基地】20/3/25の記録

年度末になり、仕事の目処もついたので、休みを取ってレンズテストも兼ねて、百里基地へ。

自衛隊も年度末なので、ノーフラかなぁと心配していましたが、完全ノーフラではなかったものの、部隊としてはほぼノーフラ、といったところでしょうか?

珍しくKCが降りてきたのと、これまた珍しく海上保安庁のAW139が来たことでしょうか。

そして、その後降りたF-2Aは、三沢基地から移転するF-2の最後の1機だったようです。この562号機の到着を持って、第3飛行隊(3SQ)の三沢基地から百里基地への移動が完了したことになります。

ところで、この4枚、絵がシャキッとしません。撮影時点のプレビュー画像でおかしいと思っていたのですが、家に帰って編集してみたところ、ブレやピンぼけであれば、写真全体がそうなるのですが、それらが不均一なので、どうやら陽炎の影響が大きいようです。
この日、百里基地はほぼ無風に近く、しかも気温も上がっていたので、地表付近でなくとも陽炎の影響が出ている可能性が高いです。
着陸侵入するこのくらいの高度だと、状況によっては陽炎の影響が出ますので。

午後にKC-767はお帰りに。風はほとんど吹いていなかったので、滑走路上は陽炎の影響が出るのは致し方ない状況でしたね。

真上に近いところにAW139が来たので撮ってみました。1枚目はやはりシャキッとしない絵に、2枚めはしっかり解像。ヘリなのでシャッタースピードは落としていますが、2枚めはしっかり撮れていることから、ダウンウオッシュによって陽炎の影響がある程度回避できているのか?

この日は、ファントムはエンジンスタートしたものの、程なく止めて格納庫へ。F-2はずらりと並んでいたけど、動き出し様子なしなので、早めに上がりました。

帰ってから、ベランダから町並みをテスト撮影してみましたが、近場から無限遠を含めて、しっかり解像しましたので、シャキッとしない絵は陽炎の影響かなと思います。

長いレンズは気象条件を受けやすく、色々難しいですね。

【501SQの思い出】2009年3月の百里基地から

ちょうど11年と1日前の2009年3月23日に百里基地で撮影した、第501飛行隊のRF-4E/EJファントムIIです。

再現像してみました。

もう空を飛ぶ自衛隊のRF-4ファントムは見られませんが、写真に取れば思い出として残ります。

この当時は、Nikon D300にAF-S 70-200mm + TC-20EIIという構成で撮っていました。2倍テレコンだと、1200万画素のD300で、ぎりぎり使えるかなと言った感じでしたね。

最後のファントム部隊、301SQももっと撮らねば!

302SQのファントムラストフライトから1年と1日

いやうっかり忘れていましたが、昨日3月19日は、百里基地の第302飛行隊のファントムのラストフライトから1年経過していたのですね。

もう1年と1日が経過しました。早いですね。

そして、今月は偵察機部隊の第501飛行隊のRF-4E/EJ偵察機もラストフライトを終えました。残念ながら仕事の都合がつかず、RFのラストフライトは見られませんでしたが、2020年度は、いよいよ最後のファントム運用部隊、ケロヨンの第302飛行隊もラストイヤーとなります。

今年も休みが取れたら、できるだけ百里基地にファントムを撮りに行きたいですね。あ、新たに第3飛行隊のF-2A/Bが配備されているので、そちらも撮りますけどね。

【百里基地】20/2/13の記録

2月23日、仕事は忙しかったのですが、お休みいただきましていってきました百里基地。午前中は大雨、その後は所要があり、撮影は15時過ぎからとなりました。

久々のスポットで撮影。夕方の順光を狙えました。洋上迷彩は、順光だと写真映えしますが、そうじゃないと迷彩効果で、コントラストの出ない写真になります。

戦闘機としては、迷彩効果が出ていることは正しいのでしょうが、写真的には…ねぇ(笑

今年度以内にF-2A/Bを運用する第3飛行隊は、三沢から百里への移動となるため、百里はF-2が増えています。
去年まではファントムが主役だった百里基地も、一気にF-2が主役になった感じです。

この後、301SQのファントムが動きだし、ランチェンになったので移動。

夕日に映えるファントム、やっぱいいです。これが日常のように思えても、来年度いっぱいで退役してしまいます。なので、見られるうちにたくさん見ておきたいです。

J79ターボジェットエンジンの咆哮を感じられるのもあと僅か!

この後、普段ならもう帰る時間でしたが、ナイトが始まったので、留まることにしました。実はナイトの撮影は初めてです。

ここ数年使っているレンズはSIGMA 150-600mm Sportsですが、開放f値はF5-6.3と暗いレンズです。果たしてまともにAFは使えるのか?そもそもD850の常用感度はISO25600までで、個人的に許容なのはISO12800まで、と思っているので、どこまで撮れるのか?

そんなこんなで初ナイト、開始です。もちろんレンズは手持ちです。

どんどん暗くなりますが、意外にもAFはもたつくことなく合ってくれました。ここはさすが、D5譲りの-4EVから対応できるマルチCAM20K AFモジュールを搭載しているだけあります。暗いレンズでこれなので、ゴーヨンロクヨン辺りのレンズであれば、もはや肉眼で合わせるよりAFに任せたほうが良いでしょうね。

AFは、こう暗い状況なので、中央9点にしています。
※開放f値F5-6.3のレンズであれば、中央25点までは制約なく使えるようです。

SIGMA 150-600 Sportsの望遠側絞り開放は少々絵が甘くなるのですが、この状況ではそうも言っていられないので、絞り開放に。感度は上限設定にしているISO12800に。

いやー難しい! ほとんど真っ暗ですからね、AFは合っているんでしょうけど、そもそもピントが来ているかは分からないです。最新ミラーレスだともう少し良く見えているのかな?

A/Bを焚くと、真っ暗な機体とA/Bの炎の輝度差が顕著です。A/B炊き始めに撮るのがいいですね。全開になるとA/Bが明るすぎて…。

感度も、ISO25600まで上げてみても良かったかも? どのみちノイズは出るし、まずは写ることが肝心ですし。

初ナイト、色々経験できて楽しかったです。

この日は飛んでいるRF-4Eは撮ることが出来ませんでしたが、退役までに1回でも撮る機会はあるだろうか…。来月休めるかは…微妙…うむむ。

【百里基地】20/2/7の記録

今年初の百里基地撮影です。

仕事の形態が変わって、以前は休日出勤が月に1,2回はあったので、代休で平日休みがあったのですが、それがなくなった今は、休みをとって撮影に行くことに。これがなかなか難しくて。とまあ事情は置いておいて、まもなく終焉を迎える偵察機舞台の501SQ、そして来年度いっぱいでファントムも全機退役というこの時期、三沢からの3SQのF-2の百里移転と、色々変わっていく百里基地を、少しでも撮れたらなぁと思っております。

珍しくE-2Cが来ていました。

RFも909号機は3本タンクともスペマ。もう1ヶ月後には飛ぶ姿を見られなくなるんですね…

RF-4Eは、他にトルコとイランが運用していますが、どちらも現物を見て撮影はなかかな難しいでしょうから、先進国でRF-4Eを見られる事自体貴重です。そら外国からもファンが多く撮影に訪れるわけです。

午後は別ポイントから。晴れているけど、たまたま機体に雲がかかっちゃったかな…。コントラストのない絵に。

ファントムが当たり前だった自分にとっては、これが後1年ってのが信じられませんが、それが現実。

F-2BのSFO(Simulation Flame Out)訓練だそうです。初めてみました。

F-2戦闘機は単発機ですから、エンジンが止まれば(フレームアウト)、推力が失われます。フレームアウトした際の滑空着陸訓練として、エンジンをアイドル状態にして、ギアダウンして旋回しながら、急角度で降りていくのだそうです。

F-2戦闘機は事故率が極めて低く、その事故もエンジンに起因するものは過去になかったと思います。それでも、万が一に備えて、この種の訓練は必要不可欠です。同じ単発機のF-35Aも、同様の訓練は行うのかな?

洋上迷彩のRF-4Eもそうですが、同様にF-2A/Bも撮影が難しいですね、特に色、コントラスト、視認性を落とすための迷彩ですが、撮影する者にとっては、これがパリっと映える写真にするのが中々難しいです。

撮影ポイント移動。E-2Cは午前の機体と機番が違いました。

この辺りから、体調悪化。実は、百里に向けて移動中から、お腹を下し気味で、途中薬局で正露丸を買って服用していました。
が、だんだん体に力が入らなくなって、吐き気とめまいの症状が。

ここで気づきました。先日、子どもたちが胃腸炎になっていたのです。明らかに感染したなと?

もうこの後の撮影はボロボロで、シャッタースピードの間違いやら、フレーミングが明らかに間に合っていないとか、もう色々だめでした。

まだまだ撮りたかったのですが、明らかに体調不良を感じたので、ここで同行者にご挨拶して撤収。

撤収後、F-2の低い上がりが見えて、ああこれ撮りたかったなぁと思いつつも、多分あの体調ではまともに撮れなかった気もします。

ってことで、帰りの運転も結構しんどく、途中仮眠をとってやっとこさ帰宅しました。

早く体調回復させて、次の撮影に備えないとですね。

百里基地航空祭2019 最後のファントム祭り

2019年12月1日に開催された、航空自衛隊百里基地航空祭の写真です。

ファントム部隊最後の航空祭となった今回は、今年度いっぱいで解隊され、全機退役する、第501飛行隊のRF-4E/RF-4EJ偵察機、そして2020年度いっぱいで退役となるファントム最後の戦闘機部隊、第301飛行隊が主役です。

ファントムファンにとっても特別な航空祭で、国内のみならず、海外からのファンも多く訪れていました。

ファントムを現在も運用する国は、自衛隊以外ではお隣韓国、トルコ、ギリシャ、イランがありますが、とりわけカメラを向けやすいのは、自衛隊のファントムが随一と言っていいでしょう。

早朝は、地上展示機を中心に撮影。生憎の曇り空で、時折晴れ間が指す微妙な天候、前日の事前特別公開では晴れだったので、やはり本番は曇るというジンクスは、昨年に引き続きあるようです。

午前中のフライトは、まずファントム2機による気象状況確認、そして戦闘機型と偵察機型ファントム6機による経過飛行、捜索救難隊のU-125とUH-60Jの救難捜索展示、ゲスト機のF-15Jの機動展示でした。

部分的に晴れたりする場面もありましたが、やや残念な天候ながら、303SQのイーグルもなかなかどうして、ファントムに負けない前回飛行で展示してくれたのが良かったです。A/B全開での展示でした。

途中、飛ばしてはいけないはずのドローンを飛ばした観客がいたようで、予定時間が変更され、一時はどうなるかと思いましたが、演目自体はやや時間がずれたものの、全て行われたようです。

そしてブルーインパルス。昨年は来なかったブルーインパルスですが、今回は百里基地にも訪れました。しかも、午前中最後の時間でのプログラム、つまり、ファントムに花を持たせて、アンカーを譲った形になります。

口の悪い人に言わせると、ブルーインパルスが来ることで、観客数が増えてしまう、他にフライト時間が短くなる、なんて声もありましたが、まあこれはこれで。

残念ながら、雲が厚く、お割くらいに晴れ間が出てくるという、やや残念な展開となりました。それでも、区分はいくつか知りませんが、割とよく演目をやってくれたように思います。

そして午後、晴れました! 時々雲が来るので、状況によりけりでしたが、元々曇りの予報で飽きられめていましたが、晴れただけでも満足。ただし、百里基地の場合、エプロンからの撮影は、午後は逆光になってしまうため、写真的には辛い部分もあります。

とは言え、機動飛行、スクランブル発進を模した展示とAGG、リコンファントムによる偵察飛行、どれも良かったです。

色々撮影位置を移動した結果、撮り逃したものもなくはないですし、失敗も多々ありましたが、最後のファントム主役の航空祭、思う存分撮れたと思います。

今回は地上展示に、昨年度いっぱいで解隊、退役した第302飛行隊のオジロスペマファントムも展示されていて、これらに再び会えたのが良かったです。また、リコンファントムのスペマも、航空祭直前に退役した905号機を含め展示されていました。

終わってみれば、後半は晴れて予想外によく撮れた(天候的に)印象です。

これでファントムがメインの航空祭は終了。第301飛行隊は来年度いっぱいまで飛ぶので、来年度も他の基地の航空祭では見ることができると思いますが、百里基地は2020年度は航空観閲式のため、航空祭は実施されないため、今回が最後となります。そして2年後には、F-2の基地として、F-2メインな航空祭になることでしょう。

ファントムの一時代が幕を閉じる最後を、今後も見届けたいと改めて思った航空祭でした。