AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRII

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRII


2011年1月作成 2011年1月更新

●特徴

ニコンの70(80)-200mm F2.8通しのズームレンズは、AiAF ED80-200mm f2.8Sから光学系はそのままにDタイプ化され、さらに三脚座が装着され直進ズームから一般的な回転式のNewのまま現在に至る、歴史の長く比較的リーズナブルなモノの他、98年発売のAF-S化されたAiAF-S Zoom Nikkor 80-200mm F2.8D以降、その時点での技術の粋を集めた上級レンズの2種類のレンズが発売されています。

本レンズは、2003年にVR搭載で発売されたAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G (IF)の後継のレンズで、FXフォーマットのデジタル一眼レフに対応すべく画質をより向上させ、最新のナノクリスタルコートと4段分の手ブレを補正するVRIIを搭載した。定価もついに30万円に突入! EDレンズも7枚と、AiAF 80-200mmは3枚なので倍以上使っています。高価になるわけです。
マウント部には、防滴のためラバーが付いています。

非常に高価なレンズですが、登場から2年待たず、ニコン純正らしからぬ大幅値引きとなっていて、新品でも20万円を切り、中古では16万円台となっています。
ちょうど様々な撮影でVRレンズが欲しいと思っていたところで、それまで使っていたAF-S Nikkor ED 80-200mm f2.8D(IF)が意外と良い値で売れることが分かり、入れ替えで入手しました。
まさかこんな高級なレンズが手に入るとは、登場時は高すぎて買おうなんて気は全くなかったんですけどね(汗)


 発売年   2009年11月27日(ブラックのみ) 
 レンズ構成  16群21枚 (EDレンズ5枚)
 焦点距離  70-200mm
 最小絞り  f22 
 絞りバネ枚数  9枚(円形絞り) 
 最短撮影距離  1.4m(フォーカスリミット切替あり) 
 絞りリング  なし 
 最大撮影倍率  0.11倍
 フィルターサイズ  77mm 
 AF動作方式  超音波モーター 
 手ブレ補正機構  VRII
 質量  1540g(三脚座含む) 
 全長  205.5mm
 フード  HB-48(花形)
 三脚座 着脱式




●使用感

旧AF-S 80-200mmとの比較では、三脚座がコンパクトになり、レンズと一体化され、台座部分のみの取り外しが可能となり、利便性が増しています。
AFロックボタンがなくなりましたが、使用頻度はかなり低かったため、実用上問題ありません。
4段分の手ブレ補正効果があるとされるVRIIの効きは非常に素晴らしく、標準レンズで使用中のTAMRON SP AF 17-50mm F2.8 XR Di II VC (Model B005 II)のVC機構よりも動作が分かりやすく、明らかにファインダ上でもブレなくなるのがわかります。
手持ちで100mm程度で1/8秒でシャッターを切ってもブレないのには驚きです。
AFはもちろん十分なスピードで、動作も極めて静か。あとは経年でキーキー音が発生しないことを祈ります。
レンズフードが初代AF-S、先代VRと比べて浅くなってしまったのが残念。以下にコーティングのよいナノクリスタルとはいえ、フードはできるだけ深いほうが良いわけで。

ニコンは旧AF-S 80-200mm以前はあまり実用性のない円筒形のゴツイレンズケースが付属していましたが、本レンズには現代的なレンズポーチが付属していて、持ち運びが便利になっています。


実用的なレンズポーチCL-M2
座面のみ取り外し可能な三脚座
従来のAF-S 80-200mmと比べて使いやすい



●描写・作例

旧AF-S 80-200mmとの比較では、三脚座がコンパクトになり、レンズと一体化され、台座部分のみの取り外しが可能となり、利便性が増しています。
AFロックボタンがなくなりましたが、使用頻度はかなり低かったため、実用上問題ありません。
4段分の手ブレ補正効果があるとされるVRIIの効きは非常に素晴らしく、標準レンズで使用中のTAMRON SP AF 17-50mm F2.8 XR Di II VC (Model B005 II)のVC機構よりも動作が分かりやすく、明らかにファインダ上でもブレなくなるのがわかります。
手持ちで100mm程度で1/8秒でシャッターを切ってもブレないのには驚きです。


絞り開放の作例。
特筆すべきが解像度の良さで、手前の電柱は開放にもかかわらずしっかり解像しています。
絞り開放でここまで解像度が出ていれば、積極的に絞り開放での撮影もしたくなりますね。
ボケは若干二線ボケ傾向があります。

データ:Nikon D300 + AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
Aモード(f2.8 1/5000) 110mm RAW現像
  屋内での手持ち撮影。
175mmのシャッタースピード1/30秒でもブレません。
ファインダ上で像がピタっと貼りつくのは圧巻。

データ:Nikon D300 + AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
Aモード(f3.5 1/30) 175mm ISO640 RAW現像
  純正テレコンTC-20EIIとの組み合わせでの撮影。
AF速度は微妙に落ちますが、実用上問題なし。VRの効きも素晴らしいです。
ただ、絞り開放からわずかに絞った状態では、さすがに解像感は落ちますね。
光学系が一新されたTC-20EIIIへの買い替えも検討です。

データ:Nikon D300 + AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + TC-20EII
Sモード(f6.3 1/320) 400mm RAW現像




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